女たちのジハード

著者 :
  • 集英社
3.77
  • (54)
  • (96)
  • (95)
  • (7)
  • (1)
本棚登録 : 521
感想 : 82
4

時代はバブル崩壊後。携帯もない時代。
女はまだ、数年働いたら結婚、退職というのが当たり前だった時代。
懸命にもがく姿が生々しく伝わってきて、自分のことのように思えたり、
こんな会社じゃなくて良かったと思えたり。

突然トマトの君とかパイロットになるきっかけとか、突拍子もない
設定に、現実味が無いなぁと思うこともあったけれど、そういうときに
彼女たちがどういう行動をするのか、それは時代がいつであろうと
腹をくくれる女なのか、どうなのかが問われるんだよなぁ。
最後はリサも康子も紗織もみどりも格好よかった。

気持ち悪かったのは、紀子。でも、いるよねこういう女。

多くの人が印象に残るところをやはり引用します。

世の中に「普通のOL」などという人種はいないし、「普通の人生」もない。
いくつもの結節点で一つ一つ判断を迫られながら、結局、たった一つの自分の人生を選び取る。

男も女もなく、この言葉をかみしめながら生きていくことが大事なのかもね。結節点で腹をくくれる人間になりたいと、思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:
感想投稿日 : 2013年10月5日
読了日 : 2013年10月1日
本棚登録日 : 2013年9月8日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする