志乃ちゃんは自分の名前が言えない

著者 :
  • 太田出版 (2012年12月7日発売)
3.92
  • (89)
  • (116)
  • (89)
  • (11)
  • (1)
本棚登録 : 1124
感想 : 109
5

「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」読了。
本当に素敵な漫画でした。特別に心理描写が上手いとか表情の書き方が上手いとか、そういう上手さは特に感じなかったんだけどw、でもとても感動した。この漫画読んでる最中ずっと号泣してた気がする。はは。
言葉や絵にするのがとても難しい部分をとても上手い具合に表現できてたと思う。その何とも言えない感情や空気感がめっちゃ良かった。

簡単に言ってしまえば自分のコンプレックスに対する向き合い方とかそれに対する葛藤みたいなものが表現されているんだけど、でもこの漫画を読んでて深く感動したところは僕としてはもう少し違う部分にある気がします。
自分のコンプレックスは人にはなかなか分かってもらえなくて、そこで葛藤したり劣等感を抱いたりするけれど、でも、その葛藤や劣等感は自分でも上手く説明できなくて、或いは、自分でも上手く対処できなくて余計に自分を追い詰めたりする。
そういう何とも言えない気持ちを、何とも言えない強さで表現して読者に投げかけてくる感じが心に刺さったんだと思う。

小学生、中学生、高校生、大学生、自分のコンプレックスで悩んでいる人、コンプレックスが全くない人、とにかく誰でもいいんだけどw、いろんな人に読んで欲しいなと思う漫画です。
もちろん、自分のコンプレックスに悩む学生には絶対おすすめの漫画です。少しだけ気持ちが楽になったり、少しだけ自分を許せるようになったり、そんな優しい気持ちにしてくれる漫画だと思います。
本当に素敵な漫画だと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 漫画
感想投稿日 : 2015年2月22日
読了日 : 2015年2月21日
本棚登録日 : 2015年2月22日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする