三四郎 (新潮文庫)

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本棚登録 : 5318
レビュー : 491
著者 :
ハウエルさん  未設定  読み終わった 

授業で取り扱った作品。

『三四郎』は高校性の時に担任に薦められて読んだけど当時は全く理解できなかったし、つまらないと思った。正直表紙絵も好みじゃなくてもし買うとしても新潮社のこれだけは選ぶまいと決めてた。
『三四郎』は私が近代文学を苦手にした原因の一つだった。
結局大学の授業で必要になってこれを買い、数年ぶりに再読。

んで感想。

「え、なにこれ面白いんだけど…」
 
高校の時と違ってストーリーがわかる!三四郎の言っている意味が分かる!
やっぱり読書のタイミングってあるんだなってすごく実感した。去年一年通して近代文学を克服しようとたくさん読んで近代文学に慣れてきたせいもあると思うんやけど、私の中で夏目漱石が広がってきた。今『こころ』を読んだらまた何か違うかな。

読んでる間ずっと美禰子さんとよし子さんのキャラデザが波津彬子の絵だった。多分二人ともミステリアスな雰囲気の女性やからかな。
本文読んでるだけだと美禰子さんって電波で不思議ちゃんでこの人何考えてんねんって感じなんやけど、授業を聞いてると美禰子さんの一つ一つの行動にちゃんと意味があって、そういう見方もできるのかと感動。
というより現代小説ってきっとキャラクターの心情とかを文章で説明しすぎなんかも。

面白かったのは4章で与次郎が丸行燈とかを旧式って言ってる場面が笑える。だって私からみたらあなたたちも昔の古い人間だから。

そしてこの『三四郎』の中で一番私の心を持って行ったのは広田先生!!
特に11章で持っていかれました!
後半の三四郎との結婚話!
あのたとえ話の男ってきっと広田先生だよね!そうに違いない!←
11章の夢の話からの演出が素敵すぎてもう!
さんざん匂わせといて「僕の母は憲法発布の翌年に死んだ」で11章をバン!と終わらせるなんて。
演出が漫画みたいでカッコいい。

広田先生は確かに母が理由で結婚に信仰を置かなくなったんだろうけど母のことはもう許していると思う。
ひたすら広田先生のことを考えると切なくて(笑)でも広田先生はこんな考えを言ったら「浪漫的」って言うんやろうな。
このことを念頭に置きながら『三四郎』を読み返したら彼の言葉の端々から広田先生の人物像がもっとちゃんとしてくんやろうな。

本当は星五つでもええんやけどなんか悔しいから四つ。
そして与次郎は早く金返しなよ(笑)

レビュー投稿日
2013年2月5日
読了日
2013年1月24日
本棚登録日
2012年12月29日
4
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