空也上人がいた (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2014年4月8日発売)
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感想 : 7
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ヘルパー2級 沢山の老婆の性器や尻から汚れを綺麗に拭き取る事が毎日の重要な業務 今は建前なしで聞いてるの 一瞬の鬱の通過 これはまた随分な決まり文句だ いやいや、その、大変とかね、じきに灰になっちまうとか、そういうことは言わない事にしてる 雑巾のような身体になっても、そのような配慮があり、頭がしっかりしていることに無残な不自然を感じた。 ろくはらみつじ六波羅蜜寺 針金に支えられて小さな仏像が六体 「おいおい、泣くか」いいのか、これでいいのか、と激しく問いかける目だった 「自分を憐れんで泣くようなことか?」ボケかかりの私でも、そのくらいの察しはつくよ ケア・マネージャーの研修 飛騨牛コロッケ 高山 伺いまァす 紫陽花の季節 なけなしの性欲がかき集められたようだった 「すぐ三十、四十だ。人生、出会いなんてそんなにあるもんじゃない。重光さんを逃すんじゃないぞ」いてくれよ。寛容も福祉だ。 身体中の細胞がきゅんと立ち上がるような思いを、この齢で味わっただけでも幸せだった。 明日が早いのでと節度のあるところを見せる 羞じたね。自分のインチキな罪の意識とやらを羞じた。 閑話休題かんわきゅうだい 霊柩車れいきゅうしゃ 弔意ちょうい 「ブランデーを、飲む前に、言うね。酔って言うのは情けないから」「そんな偽善、声に出して言うなよ」アイウォンチュウ英語かよ 新宿駅の東口から伊勢丹へ向かう道とかじゃないかと思う 中津草介27 重光雅美46 吉崎征次郎81 老人とヘルパーとケアマネの、風変わりな恋模様 巨大地震 家の居間のようなあたたかさ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年8月29日
読了日 : 2015年8月29日
本棚登録日 : 2015年8月26日

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