令和元年のテロリズム (新潮文庫)

  • 新潮社 (2024年4月24日発売)
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背後の祭りの喧騒はまるで彼岸から聞こえてくるかのようだ 行政が路上生活者対策として簡易宿所を斡旋してきた事がある その燃殻は今でも様々なところで確認する事が出来る 尚更揶揄われる事になってしまう 合祀墓に納められている その鬱憤を昇華させる回路を持っていなかった 永山則夫が文学を通して自身の犯罪を顧み そこでは平成後半を通して社会で醸成されていった他罰性が露わになった 安倍元総理銃殺事件に際して「これはテロか、テロではないか」と議論が交わされた事は レイシズム(人種主義)やミソジニー(女性蔑視)を感じさせる所謂ネトウヨの属性が強かった 無謬性や正当性 そのショボい、卑近な悪こそが令和時代のテロリズムの本質だ 藤本タツキの漫画『ルックバック』

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年5月29日
読了日 : 2024年5月29日
本棚登録日 : 2024年5月29日

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