裏庭 (新潮文庫)

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本棚登録 : 6707
レビュー : 756
著者 :
tsukiyomi777さん 11. 小説   読み終わった 

図書館で借りた本。
ヤングアダルトコーナーにあったので軽めの話かと思っていたら大間違い、なかなかに重厚な話だった。

主人公は小学生の女の子、照美。
裏庭を通して自分の内側と向き合い、照美はひとまわり大きくなって帰ってくる。
どこか「千と千尋の神隠し」で見られたような、子供から大人になるための通過儀礼の物語に近い印象を受けた。

でも、この物語で特に素敵だなあと思ったのは、心にできた傷についての扱い方を、そっと、優しく教えてくれていること。
「西の魔女が死んだ」ではおばあちゃんが主人公である孫にいろんなことを教えていたけど、本作ではおばあちゃんからお母さんに向けて描かれていた。
お母さんだって無敵じゃない、傷はできるし、昔からの傷を癒しきれていないことも、鎧で傷を覆ってしまっていることもある。

「傷ついたらそれはそれでしょうがない、傷ついた自分をごまかさずに見つめて素直にまいっていればいい。好きなだけ、いくらでも、うじうじしてたっていい。そのうち自然に立ち上がるもんよ」
その言葉にじーんときた。

この物語を読む時の自分の年齢、立場によって響く場面が違うかもしれない。

レビュー投稿日
2018年12月14日
読了日
2018年12月13日
本棚登録日
2018年11月7日
5
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