色好みの構造――王朝文化の深層 (岩波新書)

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本棚登録 : 43
レビュー : 5
著者 :
キじばと。さん 文学研究・批評   読み終わった 

「色好み」という価値意識が、文学をはじめとする文化的なものと密接に結びついていたことを、平安時代の文学作品を中心にとりあげながら明らかにしている本です。

紫式部、清少納言、和泉式部の「色好み」に対する態度の差異にかんする著者の読み解きは興味深く感じました。また著者は、「色好み」の価値観がしだいに衰退していく過程にも触れつつ、『建礼門院右京太夫集』においてその最後の輝きが見られるとして、高い評価をあたえています。

日本の古典文学のみならずフランス文学にも造詣の深い著者だけあって、フランスのサロンにおける恋愛観と文学との結びつきにも言及しながら「色好み」の文化的な性格を輪郭づけていく指摘がいくつかなされていて、「色好み」という日本的な価値観を立体的に捉えることができるように思います。

レビュー投稿日
2019年5月14日
読了日
-
本棚登録日
2019年5月14日
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