京のほたる火 京都犯科帳 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2010年10月15日発売)
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感想 : 3
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京に暮らす庶民の姿を描いた人情譚8編を収録しています。

第1話「けん玉売り」は、けん玉売りでありながら、巾着切りを働いている親方が、弟子の音吉を正しい道に導く話。第2話「綱道」は、借金に苦しみ夜逃げを決意した直吉とその母のことを思う町の人びとの人情がえがかれます。第3話「ぬすびと面」は、狂言に使う「ぬすびと面」の作成に苦しんでいる面打師の文吉のもとに、赤ん坊をかかえた盗人が押し入ってくる話。第4話「火つけ」は、仕事がなくて困っている大工の棟梁と、棟梁に世話になったことを感謝している千吉の父親の話。第5話「車師」は、からくり車を作って人びとを驚かしている宗五郎に憧れる、車大工見習いの万吉の話。第6話「送り火」は、死んだ父の後をついで上菓子「大文字」を作ろうと苦心する佐吉の話。第7話「二番糸」は、西陣織の奉公をしている平吉が偶然、腕がいいと評判の織り手・藤五郎が糸を盗み出しているところを目撃してしまう話。第8話「おけらまいり」は、駆け落ちをして村から出て行った父親と、残された息子を育てている祖父が、おけらまいりで出会う話。

端正な文章が、江戸の下町の人情譚とはちがった雰囲気をかもし出しているように思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本の小説・エッセイ
感想投稿日 : 2019年12月24日
読了日 : -
本棚登録日 : 2019年12月24日

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