脳科学者の茂木健一郎と、禅僧の南直哉が、3回にわたっておこなった対談を収録しています。
南の語る内容は、彼のこれまでの著作と同様、彼自身の解する仏教の立場からまっすぐに届けられてきますが、これにたいする茂木の発言は、脳科学者の立場からなされているものとはいいがたいように感じます。ある意味では、南のことばをうまく引き出す役割を果たしているといえるかと思うのですが、「脳科学者と禅僧の問答」というサブタイトルを裏切ってしまっています。
あるいは、もはや科学者ではない、一人の人間としての茂木の姿を見ることができるところにおもしろさを感じる読者もいるかもしれません。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
宗教
- 感想投稿日 : 2018年10月14日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2018年10月14日
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