技術的には人々が世界中につながることを可能にしたはずのインターネットが、そのようには機能せず、むしろあらかじめ定められた「事実」へと人々の生き方を囲い込んでいくような機能を果たしてしまうことを、ローレンス・レッシグのアーキテクチャ論なども参照しつつ明らかにしています。また終盤では、そうした状況から脱するための展望を語っています。
前著『カーニヴァル化する社会』(講談社現代新書)より、かなり読みやすいと感じました。とくに、古谷実の『ヒミズ』と『シガテラ』を例に取って、著者の用いる「宿命」という概念を説明しているところは腑に落ちるところが多く、改めて『カーニヴァル化する社会』の方も読み直してみたいと思いました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
政治・経済・社会
- 感想投稿日 : 2016年12月1日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2016年12月1日
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