「読み」の整理学 (ちくま文庫)

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本棚登録 : 1042
レビュー : 113
著者 :
キじばと。さん 読書・知的生産   読み終わった 

「読書の方法」といっても、手っ取り早く必要な情報を入手するためのハウツー本ではありません。内容の理解しづらい、わかりにくい本をじっくり時間をかけて読むことこそが、実り豊かな読書だという著書の考えが展開されています。

著者は、既知の内容についての読書を「アルファー読み」、未知の内容についての読書を「ベーター読み」と呼びます。そのうえで、教育のなかで「ベーター読み」の訓練をおこなうことの重要性や、翻訳文に見られる悪文が日本人の「ベーター読み」の訓練に果たしてきた役割について触れています。

また、戦後になってわかりやすさを求める読者の声が大きくなり、素読や読書百遍といった伝統的な読書法が非合理的なものとして排斥されたことについて、そうした読書が、時間をかけて未知の内容を既知のものへと移し変えていく「ベーター読み」の役割を果たしていたと評価しています。

さらに、時間をかけて「ベーター読み」がおこなわれていくなかで、新たな意味が発見・創造され、やがてその本が「古典化」されるという考えが提出されています。

レビュー投稿日
2018年12月2日
読了日
-
本棚登録日
2018年12月2日
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