出口の好きになる現代文: 大学入試 (論理入門編 上)

著者 :
  • 水王舎 (2013年3月22日発売)
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感想 : 1
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高校生向けに書かれた「システム中学国語」シリーズとおなじく、猫のミシェルというキャラクターとの対話を通して解説がおこなわれています。

著者がこれまで刊行してきた多くの参考書同様、現代文はフィーリングではなく論理だと主張が貫かれています。ただ、しばしば著者のいう「論理」は単なる題目で、具体的な指針に乏しいという印象がありました。しかし本書では、本文の内容についての解説で、文章の論理を視覚化するという試みがなされており、具体的な頭の働かせ方を学ぶことができるようになっています。注意しなければならないのは、問題文に取り組む際に本書のようなマークを書き込むとよいという意味ではないということです。「論理的な読み方をあえて視覚化するとこのようになる」ということを示していると考えるべきでしょう。

また、これまで刊行されてきた著者の問題集に対して、とくに設問についての解説がそっけないという批判がありますが、本書は総じてすなおな問題が多いということもあって、著者の解説が不親切だという印象は受けません。

現代文の勉強の仕方がわからないという受験生には有益な本だと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 資格・受験
感想投稿日 : 2018年2月3日
読了日 : -
本棚登録日 : 2018年2月3日

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