サビアン占星術の各度数の意味について、著者自身の解釈が語られている本です。
占星術では、それぞれが30度の幅をもつ12のサインに重要な意味があたえられています。サビアン占星術では、その各度数にシンボルが割りあてられ、そのイメージによってよりくわしいホロスコープの解釈が可能になるとされています。著者は、サビアン占星術を日本に紹介した人物の一人で、『増補改訂版・神秘のサビアン占星』(2004年、学研エルブックスシリーズ)や『愛蔵版・サビアン占星術』(2016年、学研エルブックス・シリーズ)でもその紹介をおこなっていますが、本書では著者自身のサビアン・シンボルの解釈が積極的に示されています。
著者の解釈はおおむね、広い意味での数秘術的な考えかたを応用したもので、はたして占星術そのもののうちにこうした解釈を支持する根拠が存在するのかまったく不明なのですが、オカルトなどに関心のある読者にとってはある程度親しみやすい解釈ではないかという気がします。もちろん著者の独自解釈であるということは留意しておく必要はあると思いますが、サビアン・シンボルを漫然とながめていてもその意味がなかなかつかめないので、本書のようにある種の体系的な解釈を参照することは、サビアン占星術に関心のある読者にとって有益なのではないでしょうか。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
趣味・生活・人生
- 感想投稿日 : 2021年5月9日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2021年5月9日
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