はっきりいって、好きじゃない。
けれど、これはけなし言葉ではない。だいたい、私は、ファンタジーには多少の隙が遭った方が好き。隙が無さすぎるんですよ、このひとの作品。風俗、歴史、架空の生き物のオリジナリティとリアリティなどを、きちんと抑えていて、齟齬のようなものが見つからない。登場人物も、たとえ、突出した能力があっても、理由がきちんとあり、ご都合主義にならない。主義主張にブレがない。
結末の壮大さに混乱することもなく、作者の書きたかったものもよくわかるし、変な文章もない。むしろ、文章で情景を目に浮かぶように書ける作家は少ない。
実に優等生。きらいじゃないけれど、私の好みじゃない。
まったくもって、好みではない。
けれど、もし、この世に子供に読ませるべきファンタジーがあるとしたら、この本は間違いなくそうだと思う。
最近のぬるいファンタジーとは明らかに一線を画する作品だ。
結末含めて面白いです。
好みではないけど、買ってるくらいですから。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年1月1日
- 読了日 : 2013年1月1日
- 本棚登録日 : 2012年9月17日
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