日本人は何を捨ててきたのか: 思想家・鶴見俊輔の肉声 (ちくま学芸文庫 ツ 4-3)

  • 筑摩書房 (2015年10月7日発売)
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鶴見氏は今はもう「個人」はいなくなってしまったと仰る。ここでいう「個人」とは、自由自在な精神をもった人である。明治国家は近代的自我を目標として日本という「樽」をつくった。そして、その中で人々を養成していった結果、「個人」はいなくなってしまったのである。今もこの「樽」は生き続けているのである。そのような今にあっても、氏はサリン事件の初期の犠牲者の河野義行さんが、その河野さんを全く不当に傷つけた警察やマスコミに対して声も荒げずにゆっくりとした言葉で抗議し告発した、そこに偉大な個人がいると感じたのです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 思想関連
感想投稿日 : 2015年10月23日
読了日 : 2015年10月23日
本棚登録日 : 2015年10月19日

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