神去なあなあ日常

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本棚登録 : 5101
レビュー : 1023
著者 :
まろんさん ま行の作家   読み終わった 

読もう読もうとは思っていたのに、膨大な「読みたい本リスト」に埋もれていたこの本。
続編が出て、これではいけない!と慌ててこちらを読み始める、計画性のない私です。

やりたいことも特になく、高校を卒業しても親の庇護のもと、
まあ適当に食っていければいいや♪ とタカをくくっていた、都会っ子の勇気。
完全に名前負けもいいところの、この勇気くんが
担任と母の陰謀(?!)により、たった三万円の餞別を手に
雑貨店が1軒あるだけの人里離れた神去村で
林業の魅力に目覚めていく1年が描かれます。

最初から逃げ出す気満々で、実際に何度も脱走を試みつつも
自分が未熟なせいで班の効率があがらないことを不甲斐ないと思い
村の一員としてなかなか認知されないことに淋しさを抱く勇気がかわいい上に

山火事の際、自分が役に立たなかったことに責任を感じて
犬小屋でうなだれたまま、ごはんさえほとんど食べなくなる犬のノコ、
そんなノコに自信を取り戻させるため、飼い主のヨキを
わざわざ崩した薪の山の下敷きにして小芝居を打ち、
ノコに助けさせる山男たちが、あまりにもかわいすぎて♪

何につけても「なあなあ」と、毎日のんびり過ごしているようで
苗から見上げるような巨木に育つまで、百年単位のサイクルで
木を慈しみ、森を見守り、山への敬意を忘れず、
日本の林業を支える揺るぎない覚悟を持って生きる人々に
静かな感謝を捧げたくなる本です。

それにしても、30代にしてこの肝の据わった統率力、
おやかたさまの清一さんが素敵すぎです♪

レビュー投稿日
2012年12月25日
読了日
2012年12月23日
本棚登録日
2012年12月25日
17
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『神去なあなあ日常』のレビューへのコメント

nakaizawaさん (2012年12月28日)

読んでいる作家の嗜好が割と似ているかな、と思いフォローさせてもらいました。
一冊ごとに丁寧にレビューを書いているので、今後触手を伸ばそうと思う作品を選ぶうえで参考にさせてもらいます。
すでに読んでいる本の場合は、自分とは違うところを見ているのも、参考になります。
よろしくお願いします。

まろんさん (2012年12月29日)

nakaizawaさん、コメントありがとうございます。
だらだらと、つい長くなりがちなレビューを、
丁寧に、なんて言ってくださって光栄です!
お言葉を励みに、これからも大好きな本の良さが少しでも伝わるような
レビューが書けるよう、がんばります(*'-')フフ♪

koshoujiさん (2013年1月4日)

あけましてあめでとうございます。

最近、まろんさんと同じようなタイミングで同じ本を読んでいますね(笑)。
私は今「スタート」を読んでおり、これが終わったら「ノエル」に取り掛かります。
仙台で迎える正月は寒く、雪の毎日が続いております。

今年もよろしくお願いします。

まろんさん (2013年1月4日)

koshoujiさん、あけましておめでとうございます。

読書家のkoshoujiさんと、ほとんど同じタイミングで同じ本が本棚に並ぶと
思わず「よし!えらいぞ、私♪」とプチ☆ガッツポーズをとってしまうのはヒミツです(笑)
この本は、清一さんの素敵さと、ノコのけなげさにきゅんきゅんしながら読みました。
「夜話」のほうは、イナカの図書館にはまだ置いてくれていないのですが
あの神秘的な着物のふたりなど、気になる現象がまた現れるのでしょうか。楽しみですよね!

『ノエル』は、物語への信頼に溢れた作品だったので、
koshoujiさんがどんなレビューを書かれるのか、とても楽しみです。

函館の父も、今年は雪かきが大変とこぼしていましたが、仙台も雪のお正月なのですね。
私みたいに風邪で倒れたりしないよう、気をつけてくださいね(*'-')フフ♪

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