まろん ねことお菓子と本の国

素敵だと思いませんか?
一日たった100円で、どんなものでもあずかってくれる、あずかりやさん。

0点のテストだろうが、高級自転車だろうが、
なにやら物騒なものが入っていそうな包みだろうが
事情は一切詮索せず、平等に、大切に、期日まであずかってくれる。
約束の期日を過ぎたものは、あずかりやさんのものとなる、という約束なので
中には捨てる手間や処理費用を浮かすため、一日分の100円だけ払って
粗大ゴミを押し付ける不届きなお客もいるというのに
明らかにそうとわかる品物でも、盲目の店主は涼やかな笑顔で受け入れるのです。

仄暗い部屋で、点訳された本を静かに指先で辿りながらお客を待つ、店主の桐島透。
店先で揺れるのれん、お客が持ち込んだ自転車、ガラスのショーケース、猫など
彼を見守るモノや動物の視点から語られる、彼の佇まいの美しいことったら!
読んでいる間ずっと、私の脳内では店主=綾野剛さんで映像化されていました。

母猫から、瀕死の状態であずけられた子猫も
手の平で大切に温め、育てあげたあずかりやさん。
ずっと彼に寄り添って生きてきたその猫が年老いて
あずかりやさんと同じように光を失ったとき。
猫とあずかりやさんは初めて、同じ景色を見るのです。

『コンビニたそがれ堂』や『ぶたぶたさん』、
『東京バンドワゴン』シリーズがお好きな方は、ぜひ!
ひとりと一匹が見た、奇跡のような愛おしい景色を一緒に眺めてください。

2013年8月13日

読書状況 読み終わった
カテゴリ あ行の作家

雷が落ちた瞬間、男の子と女の子の魂が入れ替わって。。。
と聞いたら、「え、まるっきり大林監督の名作、『転校生』じゃん!」
なんて思ってしまいますが
男の子と女の子の間に猫をいっぴき割り込ませるだけで、
事態はさらに複雑かつキュートに♪

人とのコミュニケーションを可能な限り断ち、
もはや「ひとりぼっち愛好家」の称号を与えたいような大学院生、明斗。
友人を作らない明斗が、大学構内で唯一、
自主的にコミュニケーションをとる野良猫。(名前はまだ無い)
近づかないでオーラをまんべんなく照射している明斗にすら
気さくに声をかける元気ハツラツ女子、スバル。

落雷をきっかけに、明斗の魂はスバルの身体に、スバルの魂は猫の身体に。
え? じゃあ猫の魂が入り込んだ明斗は、振る舞いが猫化して大変なことに?!
と思ったら、明斗の身体は病院のベッドで昏々と眠り続けていて
ほっとするような、心配なような。
舞台が理系大学院の難しそうな実験室ということで
猫(中身はスバル)のキャットフードに怪しげなクスリを混入させる輩が現れて
物語は思いもよらない方向へと進みます。

手前勝手な理由で、一歩間違えば命に係わるようなクスリを猫に食べさせる犯人には
「これから一生、いちばん安いカリカリを朝昼晩三食食べて反省しなさい!」
と言ってやりたくなるけれど
猫になったスバルが、ふくふくの肉球でスマホをスクロールする姿が
あまりに可愛らしいのに免じて、赦しちゃおう。

ちなみに、ほんとうに肉球でスマホが操作できるのか
うちの猫でこっそり試してみたら。。。あらまあ、意外にスムーズ!
うれしくて本人(本猫?)の写真を次々にスクロールさせて
一緒に覗きこんでしまいました♪

2013年7月13日

読書状況 読み終わった [2013年7月4日]
カテゴリ 猫♪

真っ黒なお顔に、鼻の下だけ「今、ミルク飲んだとこ~」とばかりに
白いふちどり模様をつけたももくん(♂、1歳)の表紙。

裏表紙には瞳をきらきらさせながら、得意げに
ネコパンチを繰り出すチョコニャン(♀、3歳)の勇姿。

手に取っただけで、思わず顔がほころんでしまう本だけれど
開いてからも、可愛らしいにゃんこたちの写真や
にゃんこに翻弄される飼い主たちの抱腹絶倒のコメント、
どれもこれも欲しくなる素敵な猫グッズがぎっしり♪

猫好きなら、会社でどんなに厳めしい顔をしてるお父さんだろうが
反抗期真っ只中で、親に噛みつかずにいられない思春期の少年少女だろうが
心がふにゃ~んとほどけて、ふくふくの肉球みたいになっちゃうこと請け合いです。
雑誌『オリーブ』から素敵なページを切り抜いて集めていた、昔のオリーブ少女としては
リセエンヌの暮らしをお手本にしていた当時のオリーブの
レイアウトや記事を彷彿とさせる趣向もたまりません♪

裏表紙でカッコよく決めているチョコニャンが
おやつがキバにささって大騒ぎしたあげく、
やっと抜けてぽとっと落ちた瞬間、放心状態になるまでの4枚のショットは必見!
見てからもう4日たちますが、思い出すたび思いっきり笑えます。
まさしく、「猫にモニャム~ル♪」なムックです。

2013年6月25日

読書状況 読み終わった [2013年6月21日]
カテゴリ 猫♪
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永遠の17才、くるねこ愚連隊トップとして
亡くなった今も見返しの右上に君臨するもんさんが
巻頭カラー写真でじゃれ合う可愛いこねこ達を見守っているかのようで
表紙をめくったとたん、しんみりしたり、にんまりしたり。

2012年、続けざまになんと6匹の乳飲み子の育児をやり遂げた、くるさん。
いつもながら、本当に頭が下がります。
新刊はまだかという編集長からの叱責に、
「くるさんは今、育児中です」とキリリと答える編集の清水さん、グッジョブ♪

そして、警察署で猫を拾うジンクスをついに打ち破ったくるさんを尻目に
高速道路の路肩にいた胡てつを見つけ、急停車できなくて
いったん降りてまたログインして拾ってくるという偉業を成し遂げた乙女さん、
さらにさらにグッジョブ♪♪♪

かわうそ成分多めで、ちっとも猫に見えないあん胡ちゃんと
怖い思いをしたせいで、まだ甘え方も不器用な胡てつの可愛さにきゅんきゅんします。
こねこたちを「また増えたか~」くらいの感じで受け入れて
がまんしたり、教育したり、それぞれマイペースで対応する
くるねこ愚連隊のみんなも、あいかわらず楽しい。

長男の嫁として、はるか九州まで遠征してきた数日間。
気の利かなさを愛嬌だけで補ってきた疲れ(こんなことで疲れてていいのだろうか。。。)を
くるねこたちに、すっかり癒してもらいました♪

2013年5月18日

読書状況 読み終わった [2013年5月16日]
カテゴリ 猫♪
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猫好きブクログ仲間さんたちのおかげで、
また忘れられない一冊に出会うことができました。

生まれて、「あたしの人間」を選び、引き取られ、成長し
やがて老い、病気になり、この世に別れを告げる。
生き物としての運命を淡々と受け入れながら
ただひたすら、「あたしの人間」を愛するダルシー。

ダルシーにとって、あたしとあたしの人間以外はすべて、
「その他おおぜい」と一括りにしてかまわない、取るに足りないもの。
クリスマスの旅行で置いていかれても
遥か彼方にいる「あたしの人間」の気配を感じ取ろうと
耳をそばだて、ヒゲをピンと張りながら待っている。

ダルシーの小さな心の中を占めている「あたしの人間」への想いの
なんと大きく、深いこと!

「あたしの人間」はあたしのもの。 あたしはあたしのもの。
が口癖だったダルシーが、
「あたしはあなたのダルシーよ」と告げる最期の瞬間に、涙が止まりません。

私を選んでくれた猫たちの想いに、ちゃんと私は応えられているのかな?
猫たちと過ごすかけがえのない時間を、もっともっと大事にしなくっちゃ!
と心に刻み付ける本です。

2013年4月16日

読書状況 読み終わった [2013年4月12日]
カテゴリ 猫♪
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高校生の頃からずっと、外国作品では一番好きな、『夏への扉』。

尊敬するブクログ仲間さんが書かれた素晴らしいレビューに
「大好きな福島正実さん訳で読んでくださってありがとうございます♪」
なんてコメントして、ふと思ったのです。
そんなこと言っておきながら、私ったら新訳版を読んでいないじゃない。
『夏への扉』ファンとして、これはひょっとしてものすごく不公平な態度なのでは?!

ということで、読んでみました、新訳版。
読む前から、訳者さんのお名前になんだか見覚えがあるなぁと思っていたら
なんと、あの『アルジャーノンに花束を』を翻訳された小尾芙佐さんではありませんか。
新訳と銘打つのだから、もっとかなり若手の(小尾さん、ごめんなさい!)
訳者さんの手に委ねられたのだと思い込んでいました。

そんなわけで、福島版では「文化女中器」だった家事ロボットが
「おそうじガール」と、かなり軽やかなネーミングになっていたりするけれど
全体的には、ベテランの訳者さんらしい正統派の翻訳です。
福島さんを訪ねるところからSF翻訳者としてのキャリアが始まったという小尾さんの
福島訳への敬意が伝わってきて、胸が熱くなったりして。

でもでも、欲を言えば、翻訳ものに馴染みのない少年少女にも
コールド・スリープ中の資産運用や、ダンの発明品の部品の説明なんかが
すんなり理解できるような新訳版であったなら、もっとうれしい。
オススメの本を貸して、という生徒に喜び勇んで『夏への扉』を渡して
文章に馴染めない、説明が頭に入ってこないからゴメンナサイと
早々に返却されることが、今までどれほどあったことか。

この本に描かれた未来を10年以上飛び越えてしまった今だからこそ
ルンバもスイカも使いこなす若者たちが、すうっと作品世界に入り込めるような
しなやかな新訳版の誕生を待ち望んでしまいます。
だって、夏への扉を探し続けるピートとダンの勇姿を
ひとりでも多くの人に見てもらいたいではありませんか♪

2013年4月13日

読書状況 読み終わった [2013年4月10日]
カテゴリ 猫♪

一緒に過ごす猫や犬に、確かに救われた瞬間がある、と
しみじみ思える人には、ぜひ手に取ってもらいたい本です。

待合室にあふれる患者を思うと、他の医者のように悠然と診察してなどいられなくて
せかされるように、ひとりでも多く、と根をつめて診察を続け
見学していた医学生に「こんな生活しとったら、長く生きられませんよ」
と真顔で言われた南木さん。

「人が病んで死んでゆく過程に付き合う仕事で生活の糧を得、
そのあまりの業の深さを世間に開示せずには生きてゆけそうもなかったから
小説を書き始めた」と綴る南木さん。

その生真面目さが呼び寄せてしまったかのような鬱病のせいで
奥さんの留守に、ついに包丁に手を伸ばし、死への衝動に身を任せそうになったとき
命の輝きをそのままかたちにしたように
ふすまを突き破って、ぽんと飛び出すのです、子猫たちが。
いつもはうるさく鳴かないのに、その日に限ってにゃーにゃー鳴いて餌をねだり
お皿に顔を突っ込んで、むせながらガツガツ食べるトラの旺盛な食欲が
南木さんの身に起こした小さな奇跡に、心が震えました。

死への衝動になんとか抗おうとする南木さんにじゃれついては繋ぎ止め
夫から目を離せない奥さんに寄り添って慰め
母をまるまる父に取られてしまう形となった子供たちの遊び相手になって
南木一家のいちばん苦しい時期を支えたトラの気配が
登場しない頁にまで感じられるような一冊です。

2013年4月2日

読書状況 読み終わった [2013年3月30日]
カテゴリ 猫♪
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あいかわらず可愛すぎるチー♪
うちの猫たちは、もう子猫の頃をとうに過ぎて
「あそぼうよ~」と私が張り切ってねこじゃらしを振り回しても
「え~、眠いんですけど。。。」と迷惑そうにするばかりだけれど、
チーは永遠に、はしゃぎまわる子猫のままでいてほしいものです。

今回は公園のハトにからかわれたり
同じペット可マンションに住む明石さんちのインコ、ラッキーの
「ぼくってば、人間のコトバのみならず猫語だって真似できちゃうんだ」大作戦に
完膚なきまでにやっつけられて、なんだか鳥難の相が出ていたような。
でも、驚きのあまり、思わず毛繕いして気をおちつけようとするのも、また可愛くて♪

外におでかけするようになって、ついに同年代の子猫のお友達もできたチー。
なんだかムダに敵愾心の強い子猫コッチと、
いったいこれからどんな冒険を繰り広げるのか楽しみな、第6巻なのでした。

2013年3月23日

読書状況 読み終わった [2013年3月20日]
カテゴリ 猫♪
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『本屋さんのアンソロジー』で気になった作家さんを追いかけよう!第2弾は
ドラマの脚本家でもあったという、吉野万理子さん。
さて、どの本から読もうかな~とわくわく検索したら、なんと最新作が『連れ猫』!
これはもう、読むしかありません♪

喜び勇んで読み始めたら、いきなりヒロインの阿沙美は
モデルルームのような家に釣られて、打算的な同棲を始めるし
相手の有也は、「俺の孤独は誰にもわからない」とばかりに
猫たちにソリチュード、ロンリネスなんて命名する自意識過剰のDV男。
こんな二人に飼われるなんて、なんて気の毒な猫たち!
このまま読み続けられるかしら。。。と不安がこみ上げたのですが

猫好きのみなさま、ご安心を!
第2章から、物語は猫目線に切り替わって、飼い主たちの不毛なやり取りさえも
猫たちの可愛い会話を通して描かれると、ずいぶん濾過される感じがします。

「つながったときだけ人は孤独から解放されるんだ」と言う有也の言葉を真に受け
避妊手術されて、大好きなソリチュードとつながれなくなったことを
ちょっぴり残念に思っているロンリネス。
「和ませるのは猫の仕事だからね」というソリチュードの教えも忠実に守った結果
有也と阿沙美の関係が破綻したとき、なぜか猫嫌いの阿沙美に引き取られ
離れ離れにされてしまうとは、なんたる運命の皮肉!

いろんな飼い主の許を転々としながら、猫ならではの波長で交信し続け
「身体と身体をつなげなくても、つながれるんだ」と知る二匹が愛おしくて。

猫たちが結んだ不思議な縁のおかげで、どうしようもなかった人間たちが
自分を見つめ直し、ほんのちょっと成長するのがうれしい物語です。

2013年3月19日

読書状況 読み終わった [2013年3月17日]
カテゴリ 猫♪

書籍広告でちらっと見て、「おお!これは買わなくちゃ!」と取り寄せて
手もとに届く瞬間まで、『ねこほん』と読むのだと思い込んでいました。。。

にゃんと、『ねこもと』だったんですね!

こなみかなた、山下和美、小林まことなど、猫漫画で有名な方から
萩尾望都、諸星大二郎、ジョージ朝倉、いくえみ綾・・・と一世を風靡した大家まで
そしてなぜか大好きなラーメンズの小林賢太郎さんまで加わった
23人の豪華絢爛な執筆陣!

頁のあちこちに出没する「NO CAT, NO LIFE.」のメッセージそのままに
猫への愛を迸らせ、やりたい放題で描いた猫漫画の
とてつもなく豪勢な同人誌、といった風情です♪

表紙カバーを切り取ると、猫の頭がぴょこんと出る栞になったり
『チーズスイートホーム』のチーのとろけそうに可愛いシールに混じって
「そんな劣悪な環境で僕の面倒を最後までみられるってんなら
さあどうぞこの僕を拾ってくれたまえ」と真顔で言う猫のシールがあったり
漫画家さんたちの愛猫のIDカードがずらりと並んでいたり
(小林賢太郎さんちの2匹の猫が、ものすごく可愛い!)
猫好きへの度を越した(?!)サービスの数々。

そして、猫漫画といえば、ぜったい『くるねこ』か『チーズスイートホーム』だった私ですが
今まで知らなかった北道正幸さんの『プ~ねこ』のシニカルな可笑しさに
とことんノックアウトされました!

図書館の蔵書点検期間も過ぎて、私の「猫の本強化週間」も終わりだけれど
とりあえず、『プ~ねこ』のコミックスは買ってこようっと♪

2013年2月16日

読書状況 読み終わった [2013年2月15日]
カテゴリ 猫♪

本を閉じた瞬間、このタイトルをつけたアン・マキャフリーのおでこを
「この、お茶目さん♪」とつっつきたくなります!

だって、タイトル通り「だれも猫には気づかない」のは、
なんと敵国の、悪逆非道な王妃一味だけ。
主人公ジェイマス五世が統治するエスファニア公国での
彼の飼い猫ニフィの、あまりにも堂々とした存在感といったら!
この、すまし顔でしれっと予想を裏切る展開も、まさに猫っぽい♪

狩りの最中、ジェイマスに襲い掛かり、喉に牙を突き立てようとする
野獣の前に身を躍らせ、彼の首を小さなからだで覆いながら、
むきだした爪で野獣の目に渾身の一撃を加えるという、勇猛果敢ぶり。

敵国の王の物言いに不吉な気配を感じると、密かに鳴いて警告し、
猛毒に触れたあとは、撫でようとするジェイマスの手からすっと身を引いて
洗面台の水の中をぐるぐる回り、しっかり毒を洗い落とす賢明さ。

布地どころか革までも難なく通し、人を蝕む猛毒を発する敵とどう闘うか
智慧にも武術にも秀でたジェイマスや側近が悩む中、
小さな猫のニフィがやってのけた目から鱗の戦闘方法には
猫好きならずとも、呆気にとられ、そして拍手喝采したくなることでしょう。

知略と猫らしい仕草だけで勝利を勝ち取ったという点で、ニフィは
人間の言葉を駆使して主人を成功へと導いた『長靴をはいた猫』に
勝ったかも♪ と、同じ女性として誇らしくなったりして。

ほらほら、やっぱり猫って素敵でしょ!と言いたくてたまらなくなる
猫好きのためのファンタジーです♪

2013年2月16日

読書状況 読み終わった [2013年2月14日]
カテゴリ 猫♪

図書館が蔵書点検でお休みなので、
買いだめしておいた猫の本を絶賛読破中なのです。

というわけで、久しぶりにチーとの再会。
う~ん、この無邪気さ、失敗してもへっちゃら☆の、懲りなさ加減。
あいかわらず、頬ずりしたくなる愛らしさです!

ガムテープを踏んづけたときのパニックぶりと
テープが無事剥がれたあとの、「え?なんのこと?なんかあった?」という
わざとらしい取り繕い方が、あまりにもうちの猫たちとそっくりで
「ほらほら、きみたちのお仲間がいるよー」と目の前に持っていって
迷惑な顔をされる私。。。

無鉄砲さがなぜかいい方に転んで、
懐かしい「クロいの」に巡り会えたチー、よかったね♪
ミルクをお腹いっぱい飲んで、「ぽんぽんらー」のチーそのままに
チーの可愛らしさでお腹いっぱい! 幸せです♪

2013年2月15日

読書状況 読み終わった [2013年2月14日]
カテゴリ 猫♪
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「タマ」だけに、猫好きにはたまらない1冊です!
↑ この一行だけで、娘に「・・・・・・」と冷たい視線を送られそうですが。。。

サインペンでちょちょちょい♪ と落書きしたような、表紙のタマの絵にも
巻頭のカラーページで堂々と公開される(?!)タマのトイレシーンにも
この本に次々に登場する、タマ以外のけっして可愛いとは言えない面構えの猫たちにも
とにかく至るところに溢れる、猫への愛♪

顔見知りの猫とも、「つかず離れずの友人として仲良くやっていきたいものだ」と
しっかり距離をとり、冷静に構えているつもりの柳沢教授。

そんな自覚とは裏腹に、生ゴミ漁りに困って追い払った野良猫が
痩せていくのを見るに見かねて、アジの開き4枚セットから
1枚分の95円をきっちり奥さんに支払って、お皿にのっけて提供したり、
子猫とはぐれた母猫のために、スリッパのまま外に飛び出して子猫を捜しまわったり。
猫たちも可愛いけれど、猫に翻弄される柳沢教授も可愛すぎます♪

目が腫れ上がり、鼻水まみれだったタマの子猫時代から
(やっとぱっちり開眼したときの、愛らしいことったら!)
最後の1コマ以外、ぜんぶタマ目線で描かれた『教授を見上げて』、
タマのごはんを奪い取る、不敵な面構えの猫をじっくり観察したあげく
「彼は決して人に飼われない永遠の野生児なのだ」と深く納得する
教授の結論を気持ちよく覆すラストページまで
とにかく楽しくて、うれしくて、
この世に猫がいることが幸せでたまらなくなる『タマとの生活』なのでした。

2013年2月13日

読書状況 読み終わった [2013年2月11日]
カテゴリ 猫♪

本をさっぱり読まない娘に、有川さんの『三匹のおっさんふたたび』と
『空飛ぶ広報室』にリボンをかけてプレゼントされたのは、クリスマスのこと。
思わず涙ぐんでしまうくらいうれしかったのだけれど
どうしてこの2冊? と、心の中に盛大な疑問符を描いていたのです。

ところが数日後、暮れも押し迫ったシネコンのロビーで、この『旅猫リポート』を
「クリスマスに間に合わなかったけど、これもプレゼントに追加ね!」と渡されて。

聞けば、どうしても3冊セットでプレゼントしたかったのに、行動範囲にある本屋さんを
ことごとく回っても、『旅猫リポート』だけ軒並み売り切れだったのだそうです。
その日、映画を見るために車で出かける、シネコンの入っているショッピングモールに
大きな書店があるのを思い出し、こっそり電話をかけて訊ねたら
奇跡的に1冊だけ置いてあるとのことで、今日必ずお金を持っていくので、と
頼み込んで予約扱いにしてもらい、やっと手に入れたとのこと。

「この3冊が揃えば、ママの大好きな有川さんのキャンペーンに応募できて
劇のチケットか、特別カバー版が当たるかもだから、忘れないで応募してね」
と言われ、よりによってシネコンのロビーで、映画を観る前から
映画にはまったく関係のないことでぽろぽろ泣いている、
挙動不審なおばさんと化してしまったのでした。

そんなこんなで、手にした瞬間から泣かされたこの本に
読んでいる間も、読み終わってからも、さらに泣かされるとは。。。

猫のナナがこれからも幸せに暮らせるよう、手放すための旅に出る心やさしいサトル。
とことん一緒にいることが、自分にとってもサトルにとっても幸せなのだと知っていて
そのことにサトルが気づくまで、辛抱強くお見合いの不成立を画策しながら
サトルの旅につきあう、賢いナナ。

車に轢かれ、とりあえず生き延びるためだけに声の限りに鳴いてサトルに救われ
ナナという雄猫としては微妙な名前をもらい、サトルのために野良猫を廃業したのに
一日にたった一度でもサトルに会うため、極寒の札幌で
温かく不自由のない飼い猫の暮らしを捨て、
吹雪の中をさまよう野良猫に戻るナナに、もう涙が止まりません。
「ナナに会いたい」という、サトルの最後の願いをちゃんと察知して
サトルに命を救われた日以来初めてあげる咆哮の切ないこと!

でも、サトルとナナの出会いが、遠く離れた会うはずのない人たちを温かく繋げ
人付き合いが極端に苦手な叔母さんに、
人の輪に加わるきっかけと「自分の猫」を育てる喜びを与え
そして何よりも、サトル自身、ナナ自身に、きらめくような喜びに満ちた
5年間を与えてくれたことを、けっして忘れたくありません。

こんな本に出会えるからこそ、まだまだがんばって生きて
読めるだけ本を読むぞー!と思っているけれど
「その時」がきたら、ママのお棺にはぜったいこの本を入れてね、と
娘には頼んでおきました。

そうすると、万が一、娘が本を読むようになった時、
この本の感動が味わえなくなる惧れがあるので
娘の分の『旅猫リポート』は、今度は私が買って、プレゼントするのです♪

2013年1月21日

読書状況 読み終わった [2013年1月21日]
カテゴリ あ行の作家

「猫、大好き♪」と公言しているにもかかわらず、この本を読んで
ちょっとでもムッとしてしまったひとは、猫ちゃんからのしつけが足りません。
この『猫語の教科書』をおうちの猫に読み聞かせ、
いっしょに生きるパートナーとして、しっかりしつけ直してもらいましょう。

この本を読んで、思わずうふふ♪ とうれしくなってしまったひとは
猫ちゃんからのしつけが行き届いている、感心なひと。
溺愛する猫ちゃんとぴったり寄り添って、思う存分、読み返しましょう。

猫がふくふくの肉球でタイプライターを打って書いたというこの本☆
見返しの著猫(ちょしゃ)略歴のところから
「野外生活を経て、人間の家の乗っ取りを決意。
 飼い主を思いのままにしつけた豊かな経験を生かし本書を執筆」
と、気が遠くなるくらい素敵!

「人間の家をのっとる方法」・「魅惑の表情をつくる」・「別宅を持ってしまったら」・
「じゃまする楽しみ」などなど、猫ならではの叡智が上から目線で語られていて
猫によって世界を変えられてしまう喜びを知ったひとには、堪えられない楽しさです。

我が家では「エコ鳴き」と呼んでいる、「声を出さないニャーゴ」は
猫界ではもはや常識の必殺技だったのか!とか
一昨年拾った末っ子猫が、窓が開いていると信じ切ってガラスに激突し
きょとんとしてみせたのは、やっぱり拾ってもらうための作戦だったのか!とか
まとわりつく3匹の猫のすました顔を見てにんまりしてしまう、愛すべき本です♪

2013年1月12日

読書状況 読み終わった [2013年1月11日]
カテゴリ 猫♪

「あら、雑誌をお借りになるの、めずらしいですね」とつぶやいた図書館のお姉さんが
バーコードを入力したあと、表紙を見て「ああ、なるほど、猫ちゃん。」と微笑んだ。。。
いつも猫の本ばかり借りて、ごめんなさい!

というわけで、猫特集のクロワッサンなのです♪

もう、表紙に並んだ個性あふれる猫たちの写真だけで頬がゆるんでしまいますが、
そこはさすがクロワッサン、
動物写真の第一人者、岩合光昭さんに聞く、猫の魅力を引き出す写真の撮り方から
猫語の解説、カロリー計算までされた手作りにゃんこごはんのレシピまで
猫好き必見の記事が満載で、感心してしまいました。

うちの末っ子猫は、キュウリの輪切りが大好きで、
「キュウリ好きなんて、猫としてどうなの?!」と思っていたけれど
利尿作用があるので、泌尿器系の負担軽減によいとのことで
「侮りがたし、猫の知恵!猫の風上にも置けないなんて思っててごめん!」
と、心の中でこっそり謝ったりして。

可愛くて、ためになって、暇さえあれば眺めたくなる猫特集です♪

2012年12月29日

読書状況 読み終わった [2012年12月26日]
カテゴリ 猫♪
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この世界からひとつだけ、何かを消すかわりに
今にも消えそうな自分の命を、1日永らえさせられるとしたら。

自分で消すものを選べるのなら、オレオレ詐欺とか、学校の裏掲示板とか、戦争とか
喜び勇んでいろいろ考えついてしまいそうだけれど
消す対象は、悪魔が気まぐれ且つ意地悪に選ぶとなると、話はずいぶん違ってきて。。。

脳腫瘍で近いうちに死ぬとわかっても、「死ぬまでにしたい10のこと」の中に
「ガンダムに乗る」とか「ナウシカとデート」とか、能天気なことを書く、30歳の僕。

世界から、最後にどうしても通話したい相手もいない電話を消し、
親友や別れた彼女との大切な思い出だった映画を消し、
町の小さな時計屋という父の生業も顧みず、時計まで消しながらも
そばに来てみゃあと鳴き、抱きしめるとフーカフーカとあったかくて柔らかい、
猫のキャベツを消すことは、どうしてもできない。

電話のときも、映画のときも、時計のときも、人間の関係性とか物の存在意義とか
時間という概念が生み出した不自由さと引き換えの安心感とか
どこか他人事のように、消したものについて冷静に考えを巡らせていた僕が
母の形見でもあり、心のよりどころでもあったキャベツを消すとなると
うろたえ、迷い、仕舞い込んでいた記憶を甦らせ
「何かを奪って生きていくのは辛い」と気づく、その身勝手さが
人間らしくて、ほろりとします。

極彩色のアロハを着て、やたらとノリがよく、
きのこの山のあまりの美味しさにチョコレートを消す予定を取り下げる悪魔と
死を目前にしたとは思えないほど緊張感のない僕が繰り広げる会話は
こんなんでいいの?!と思うくらいあっけらかんと明るいけれど
「世界にあるほとんどのものは、あってもなくてもよいもの」なのか、
いつのまにか考えさせられてしまう物語。

拾ってくれたおかあさんの膝で、いっしょになって時代劇を見ていたせいで
悪魔からのサービス☆で、人間の言葉をしゃべれるようになっても
僕のことを「お代官様」と呼び、ござる言葉でおしゃべりする
猫のキャベツがとてつもなく可愛くて、思わず本に頬ずりしたくなります。

2012年12月26日

読書状況 読み終わった [2012年12月24日]
カテゴリ 猫♪
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やっぱり猫って素晴らしい!ことに、空飛び猫ときたら、とりわけ♪

前作『素晴らしいアレキサンダーと、空飛び猫たち』で
翼のないアレキサンダーと、空飛び猫ジェーンが結婚したら
生まれるのは空飛び猫?ふつうの猫?と、いらない心配をしていた私。

まさに「いらない心配」でした!
自由に飛ぶことができるというのに、どうして私たちは同じところにじっとしているの?
と、そんな思惑は黒い翼でかるがると飛び越えて、
居心地のいい農場から冒険の旅に飛び立つジェーン。

作者のアーシュラ・K・ル=グウィンが
スラム育ちの黒人少女のイメージで描いたという黒猫ジェーンの、
はちきれるような好奇心と自立心の眩しいこと♪

大好きなアレキサンダーや兄や姉と離れることになっても
退屈は嫌い、冒険と自由が好きだから、ここにはいられない、と宣言し、
大都会でマスメディアの餌食になり、窮屈で怖ろしい体験をしてもなお
ここが私の居場所!と、都会に住むリスクも気軽さもわきまえて
溌剌と生きる姿に、予想を裏切られて驚きながらも感動がこみ上げます。

ゴミゴミして危険がいっぱいの都会を飛び立ち、
のどかな自然の中で穏やかなしあわせを見つける自然回帰の物語として
綺麗に纏めてしまえるところを、敢えて出発地点に立ち戻らせて
自分の選んだ場所で、リスクを背負いながら自由に生きる結末を用意する。
厳しい現実の中を生きるひとたちへの作者からのエールが聞こえてくるようです。

都会の喧噪の中で生きるジェーンも、
自然の恵みに満ちた農場で暮らす空飛び猫たちとアレキサンダーも、
地球上のすべての猫が、思うがまま、自由にしあわせに生きられますように!

2012年12月25日

読書状況 読み終わった [2012年12月22日]
カテゴリ 猫♪
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さあ、『空飛び猫』シリーズも3冊め。
翼をもつあの子たちは、今回はどんな冒険を?とわくわくして表紙をめくったら。。。

なんと、今度の主人公は、翼を持たないふつうの子猫、アレキサンダー。
でもこのアレキサンダー、「ふつう」なんて言ったらぷんぷんふくれること間違いなしで
「僕は素晴らしいアレキサンダー!」と確信しているところが、可愛いことこの上ない♪

猫って、多かれ少なかれ、自分のことを
「僕って素敵☆」 「私って最高♪」 って思ってるところ、ありますものね。

この、いわれのない万能感に満ち満ちたアレキサンダーが
ちょっと冒険してみようと思い立った途端、トラックにびっくり仰天し
猟犬に怖れをなして木の上に駆け登り、降りられなくなって
しっぽを太くして幹にしがみついている挿絵がまた、猫好きの心をくすぐります。

でも、アレキサンダーが素敵なのは、「僕って素晴らしい!」と思い込むだけじゃなくて
窮地を救ってくれた空飛び猫のジェーンのために何ができるか考えに考え、
「Me!」(みー)と「Hate!」(ひー!)しか言えなかったジェーンの
心の傷に根気よく寄り添って、彼女の言葉をついに引き出してあげたこと。

正真正銘の素晴らしい猫として、「彼は素晴らしい猫」と褒め称えられて
当然のように「もちろん」と答える、得意満面の顔に
こちらまでにんまりしてしまいます。
そして、空飛び猫ジェーンと、ふつうだけど素晴らしい猫アレキサンダーが
結婚したら、生れてくるのは空飛び猫なのかしら、と
早くもいらない心配をしている私なのでした。

2012年12月20日

読書状況 読み終わった [2012年12月17日]
カテゴリ 猫♪
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たらのすり身のふわふわ団子。たっぷりと胡麻のかかった、豆アジのみりんぼし。
鶏の挽き肉と黄身のとろとろ蒸し。ホタテのバター焼きのキウイレモン和え。

なんて豪華なにゃんごはん!
今すぐにでも、宝来家の飼い猫になりたい♪

フリーペーパーにコラム「コマコマ記」を連載している小巻おかあさんのまねをして
宝来家のみんなの毎日を「チマチマ記」に綴る、クリーム色の子猫、チマキ。
このチマキと、弟の黒猫ノリマキの仕草や会話が、とにかくかわいい。

そして、最初に書き連ねたにゃんこごはんのみならず
宝来家のお料理番、カガミさんが作る人間用のごはんのおいしそうなこと!
食べてる間ずっと、カロリーや栄養素の薀蓄を熱く語るのだけは勘弁してほしいけど
この本に出てくる料理やお菓子、ぜんぶまるごとレシピ集にして
ノリマキとチマキのイラストつきで発行してもらいたいくらいです。

前妻、後妻が仲よく同居していたり、この世ならぬ存在が涼しい顔でお茶していたり
男子校時代の先輩を、卒業後も熱く見つめる乙女男子がいたり。
それでなくても大家族なのに、個性的な人が次々に出現して
それがチマキの言葉で語られるため、まずは猫なんだか人なんだか、
うん?この人は誰の姉だっけ?こっちは誰の子ども?と
頭の中は混乱を極めたりしましたが

好奇心いっぱいで、小さなノート「豆モン」に新しい発見を書き綴るだんご姫
(命名byチマキ。ほんとの名前は曜)の活躍も楽しく、
猫が好きで、家族が好きで、くいしんぼうなひとにぴったりの1冊です。

2012年12月18日

読書状況 読み終わった [2012年12月16日]
カテゴリ 猫♪

慈愛に満ちた面持ちの豆柴センパイにぎゅうっと抱っこされて
ほわほわのからだを丸め、うとうとしている捨て猫コウハイ☆

表紙をめくってすぐ目に飛び込んでくるこの写真に
2オクターブくらい声をうわずらせて、「きゃ~」とか「や~ん♪」とか
意味不明の叫びをあげ、うちの猫たちに白い眼で見られる私。。。

「こいぬ村」でひとめ惚れした豆柴のセンパイ(女の子)と
捨て猫で死にかけていたコウハイ(男の子)との日々が
可愛すぎる写真とともに綴られています。

5年も先輩なのに、なんとなく押され気味でおっとり構えたセンパイと
新入りなのにやりたい放題、でも甘えるときはセンパイにくっつきっぱなしのコウハイ。
写真に添えられたコメントがまた絶妙♪

そして、猫好き、犬好きさんにはぜひ「読んで読んで!」とおすすめしたいのが、
石黒由紀子さんの、オトコマエかつ愛に溢れた文章。

毛が抜けてはげはげ、口のまわりもかぴかぴなか弱そうな子猫を見て
「あの子を迎えて、みんなでしあわせになろう」と思い、
足りないものを数えて嘆くより、あるものに感謝して笑い、
「いてくれてありがとう。大好き。ずっと一緒にいようね」と
センパイ・コウハイに語りかけながら、ふつうを大事に生きる石黒さん。

私も、今ここにいる家族と、猫たちと、日々の暮らしを大切にしなくちゃ。
そんな思いを抱かせてくれる、あたたかい本です。

2012年12月12日

読書状況 読み終わった [2012年12月11日]
カテゴリ 猫♪

猫好きさん必読です! 素敵すぎます!
きりこに寄り添う黒猫の、ラムセス2世♪

またまた~。。。猫さえ出てくれば、すぐ☆5つつけちゃうんだから~
なんて思った方のために、ことわざに関する、ラムセス2世の名言をいくつか。

「猫の手も借りたい」・「猫に小判」
。。。猫の手は、忙しいときでなくとも、マッサージやジャンプに力を発揮するのだし、
中にはキラキラしたものが好きな者もいるので、一度猫の前に小判を置いてみてほしい。

「猫をかぶる」・「借りてきた猫」
。。。猫を頭からかぶる楽しさをつくづく想像してみてほしいし、
借りてきた猫は、すぐに返してください。

ね? 素敵でしょう? この、ヒゲをぴんと張って、静かに思索してる感じ♪
「世界は、肉球よりも、まるい」と、生まれて間もなく悟ったこのラムセス2世が

空気の抜けた浮き輪のような輪郭に、「犬」の字の右上の点のような目、
アフリカ大陸をひっくり返したような鼻、口元には難解な並び方の歯、
顎はそのままなだらかに首につながっている、という、
作者に太字で「ぶす」と描写されてしまうヒロインきりこを
心から愛し、尊び、相談に耳を傾け、助言し、支える様子に胸が熱くなります。

西加奈子さんは好きな作家さんだけれど、
性に関してかなりあけすけな言葉遣いをするところだけがちょっと苦手で
この物語でも、きりこの幼なじみ、ちせちゃんはAV女優になるというし、
あらら、やっぱりだ。。。どうしよう!と、実は慌てふためいたりしたのです。

でも、両親に溺愛され、自分は可愛い♪ と信じきっていたのに
初恋の男の子に「ぶす!」と指摘されて以来、何年も引き籠っていたきりこが
容れ物も、中身も、経験も、全て含めて自分なのだ!と叫ぶとき、
「人間は、中身よね」と訳知り顔で語ってきた浅はかさに、はっとした私がいて。

人間として生まれた以上、逃れられるはずのない身体という容れ物を
しっかり見つめて作品を創ってきた西加奈子さんだからこそ書けた作品という気がします。

世界は、肉球よりも、まるい。
まるくて、不思議に満ちたその世界で、
ラムセス2世を見習って、死ぬまでしっかり、そして楽しく生きなくちゃ!

2012年12月7日

読書状況 読み終わった [2012年12月6日]
カテゴリ 猫♪

冒頭の、納屋の屋根裏の壁の穴からシナモン色の鼻を出し
ふわふわの翼で外へと飛び出してくる空飛び猫たちの、なんという可愛らしさ!
もしも我が家に居ついてくれるなら、壁に穴の5こや6こ・・・
いやいや、1ダースくらいは平気で開けてしまうのに♪

猫好きの優しい兄妹、ハンクとスーザンに匿われた4ひきですが
幸せながらも、やっぱりそこは子猫、お母さんが恋しくて
お母さんに会いにいくか、がまんするかで兄弟会議するのが微笑ましくて。

おっとりさんで甘えん坊のジェームズと、ちびでも行動力のあるハリエットが
「お母さんに会いにいっちゃおう」派、
現実的でしっかりもののセルマと、賢くて冷静なロジャーは
「会いたいけどがまんしよう」派、というのには、なるほどね、と頷いてしまいます。

都会に舞い戻ったジェームズとハリエットが巡り会った妹猫ジェーンが
たったふた言しゃべれるのが「Me!」と「Hate!」で
直訳すると「わたし!」と「イヤ!」というあたりがいかにも猫らしく、

若くはなくなったタビー・ジェーンお母さんが、自由気儘な野良猫生活を捨て
鍵のかかったペントハウスで人間に飼われる穏やかな生活を選ぶエピソードにも
猫をこよなく愛するアーシュラ・K・ル=グウィンの温かいまなざしが感じられます。

そして、あとがきで村上春樹さんが書いてくれた
正しいか正しくないか、役にたつかたたないかなんてどうでもよくて
「ファンタジーはあなた一人に向かって開いたり閉じたりする窓なのだ」
という言葉が、なんだか涙ぐんでしまうくらいうれしくて

空飛び猫たちが「丘の上農場」を帰る場所として選んだように、
私にとっても、疲れたとき、さみしいときには
ファンタジーという、やさしく温かい「帰る場所」があるんだ、と素直に思えたのでした。
素敵な本です。

2012年11月22日

読書状況 読み終わった [2012年11月22日]
カテゴリ 猫♪

『コンビニたそがれ堂』の村山早紀さんの作品にして
しかも表紙では、少年の肩の上で翼の生えた猫がこちらを見ている、となると
これはもう、読まずにはいられません♪

さあ!いざファンタジーの大空へ! と高揚して読み始めると、
大好きな兄が事故死して以来、歯車が狂い始めた家族を
必死の笑顔で支えてきた少年 臨が背負う、あまりにも重苦しい現実に
空に向かって羽ばたいていた気持ちが急降下して
地表どころか地底のマグマにまでめり込みそうになってしまうけれど

そんな第一章に耐えたあなたには、その先に

冷凍睡眠で辿り着く数百年後の未来、
「頭のねじが一本足りてない」ドジぶりが可愛い看護師ロボットのひまわりさん、
子どもの入院患者を慰めるために作られた大きなくま型ロボットのテディ、
愛する者を守るためにサーベルタイガーに変身する少年 ソウタ、
そして♪銀色の体に渦巻き模様の縞、背には黒い翼を生やした猫のアルファが

心躍る冒険の気配を漂わせて、待っています!

心優しいけれどひ弱で、現実世界では臨に守られるばかりだったのに、
冷凍睡眠で臨を生き永らえさせるために、血の滲むような努力をして医者となり
心を込めた立体映像の手紙を遺した従兄弟の優、

魔物が徘徊する世界を旅して、散り散りになって生き延びた人間のため、
「旅の記者」として新しい地図を描き続けた風野老人など

臨とソウタを支える人々も、もちろん素敵で

夢の中で臨が出会った「赤い魔女のハルシャ」との再会は訪れるのか、
現実世界で優が読んでいた本『黄金旋律』と、ふたりの冒険はどう関わってくるのか
いくつもの謎を残して閉じられる、序章の物語。

発行からそろそろ4年が経つようなので、ぜひぜひ続きを書いていただきたいものです♪

2012年11月21日

読書状況 読み終わった [2012年11月20日]
カテゴリ ま行の作家
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