ブッダは、なぜ子を捨てたか (集英社新書)

著者 :
  • 集英社 (2006年7月14日発売)
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4

内容(「BOOK」データベースより)

北インド・シャカ族出身の王子でありながら、自らの子に“ラーフラ(=悪魔)”と名づけ、さらに妻子を捨て、一族を捨てて家を出た若き日のブッダ!この仏教最大ともいえる謎に、宗教学の第一人者が挑む。そこから浮かび上がってきたのは、日本の仏教とはあまりに隔絶したブッダその人の思想であった。少子高齢化の時代を生きる二十一世紀の日本人にブッダは何を語りかけてくるのか。いまの日本にブッダを呼び戻し、その教えの真髄に迫る画期的な試み。

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新書ですよ!
もしかしてここで書くのは初かもしれない!

そして急に宗教に走ったな...?と思われる向きもあるかも知れませんが、
私はこちらの作品の大ファンなのです。



聖☆おにいさん



もちろん全巻保有!
なんなら繰返し読むよね!


と言うわけで聖☆おにいさんのファンならこの本をつい手に取ってしまう理由が分かるはずw


ってすみません、ちゃんと真剣に読みましたよ...
ほんとですよ...


ブッダとラーフラとの関係、なんならブッダとアナンダ(作品中ではアーナンダ)との関係が
ぎっしりみっしり書かれており、おにいさんファンなら必読ではないかと!


難しそうなテーマに反して、内容もとても読みやすかったです。
ここまでおにいさんを読んでいた人ならそれぞれのキャラが
イメージしやすく、内容も入ってきやすい気がします。
(キャラじゃないか、すみません)


ブッダが出家した理由。
それがヒンドゥー教と深く関わっていた(かも知れない)ことも目からうろこでした。


なんなら現代のインドでも、聖者のような仙人のようなホームレスのような
その全部かのような人たちが点在していることも、ヒンドゥー教の考え方に
即しているのだな、と言うことも...


仏教を開いたブッダが、もとはヒンドゥー教の教えにより
(意識したかしていないかはともかく)
出家をし街をさまよいそして悟りを開く...


その教えが、ヒンドゥー教のものではなく
仏教の教えとなったことも興味深い。


そして父と子としてのブッダとラーフラの関係性...
ここでは、ブッダの、と言うよりラーフラの側の葛藤が強く描かれています。


そうだよね、ブッダは自分の子供に「障害」みたいな意味の名前をつけちゃうくらいだもんね><
(意訳では「悪魔」って意味もあるそうですよ)
どっちかって言うとラーフラの方が傷ついた人生を送るよね><


そしておそらくですが、それを癒したのがアーナンダではないか、と...


ううう。
なんて美しい。


語り合う二人の姿が浮かんでくるようじゃないですか。


アナンダは優しく聞き上手、そのためにブッダの教えを誰よりも聞き
経典を作ったことで有名で、「多聞」とブッダに呼ばれた人。


そんなアナンダなら、きっとラーフラのつらい気持ちや
父と子としての葛藤も聞いてくれたに違いありません...


それにしても、聖☆おにいさんのおかげで、新約聖書が面白く感じられるものになったり
興味のなかった仏教のことまでこうして知識を広げることが出来る。


嫌なやつが一切出てこない平和な作品だから好きだと思ってたけど、
それ以上の知識欲を生じさせる何かがあるなぁ。


アナンダファンの方必見ですよ!
本当に!
ぜひ見てください!


...こんな締めでいいのか...?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年10月1日
読了日 : 2017年10月1日
本棚登録日 : 2017年10月1日

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