ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編 (新潮文庫)

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本棚登録 : 1843
レビュー : 205
制作 : Stephen King  浅倉 久志 
O.Kさん 文学(作者名:か行)   読み終わった 

スティーヴン・キングが1982年に発表した中編小説『恐怖の四季』シリーズの春・夏に該当する作品。「春」として収められるのが『刑務所のリタ・ヘイワース』、「夏」が表題作『ゴールデンボーイ』。
ちなみに「秋」は『スタンド・バイ・ミー』、「冬」は『マンハッタンの奇譚クラブ』とのこと。

『刑務所のリタ・ヘイワース』は、『ショーシャンクの空に』と表現した方が分かりやすいでしょうか。日本でもジワジワとヒットした人気映画の原作ですね。自分が一番好きな映画は何を隠そう『ショーシャンクの空に』な訳で、原作も読みたいと思っていたのでした。
それにしても、映画は原作を壊すことなく作られているんだなと感心。映画を見たときの感動や心境が、ほぼそのまま浮かんできて、気持ちが高ぶりました。「希望」というものが、人にとってどれだけ重要であるのかを改めて感じます。

三十路も半ばを迎え、仕事もプライベートも、初めて経験する大きな挫折を味わい、今はそれを何とか乗り越えようとしている日々。仕事面の波は一定の上げ下げなので、これからも付き合っていけるのかもしれませんが、プライベート面は、真正面から向き合うと、はっきり言って一生乗り越えられないんじゃないだろうか、というくらいの落ち込み。気持ちが揺れ動く毎日。沈んだまま週末を終えることもあります。正直、心の闇の中を彷徨っている感じなんですよね。
そんな中、この話の「希望」というキーワードが闇を打ち破ってくれそうな気がします。「希望」を持たなきゃだめだ、いつまでも過去を振り返っていてはダメだ、と。

『ゴールデンボーイ』は、テイストが一気に変わり、衝撃的というか、読みながら震撼してしまいました。掲載予定だった雑誌が掲載を尻込んだという逸話があるそうですが、それが理解できる内容。殺人鬼になっていく少年の心の動きがとてもリアルです。

それにしても、スティーヴン・キングって、大別するとホラー作家さんなんですね。『スタンド・バイ・ミー』や『刑務所のリタ・ヘイワース』のイメージがあるから、全然そんな気がしなかった。

レビュー投稿日
2014年6月3日
読了日
2014年5月31日
本棚登録日
2013年10月23日
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