専門性の高い聞き慣れない言葉が多く、取っ付きにくいが、自分なりに理解したところでは、「情報化社会(ユビキタス社会)は、膨大な個人情報の蓄積(偏在する私)を基に、自らが何かを判断する前に、なすべき指針を提示してくれるようなシステムを志向しているが、伝えられた情報を、共有すべき出来事として理解し、公共的な判断を下していくような民主主義にとって、これは危機的な状況を生むことになる。」そこで著者は、あるべき民主主義を求めて「工学的民主主義」と「数学的民主主義」を検討し、宿命のように自らの未来が定められていく情報社会のなかで、「どう生きるか」を問いかけ、それはまだ「宿命」ではなく、私たちの選択に開かれている未来のひとつでしかないと希望を捨てない。拍手。じっくり考えてみたい。
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- 感想投稿日 : 2016年2月24日
- 読了日 : 2008年2月23日
- 本棚登録日 : 2016年2月24日
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