自動車の環境対応に注目が集まる中、3代目プリウスが発売され、5月の新車販売台数ではトップに立った。本書は、そのプリウスの初代の開発ストーリーである。
プリウスの開発は、豊田英二会長(当時)の肝いりで「21世紀のクルマ」を提案するということで始まった。最初からハイブリッドカーを意図したものでもなかったし、短期間で量産しようとも考えられていなかった。しかし、時代の流れもあり、本格的な開発開始から実質2年程度で発売という「クレイジー・プロジェクト」となっていった。
そのプロジェクトを成功させたのは、トヨタが誇る技術陣だったのはもちろんだが、その力をフルに引き出したマネージメント力にあると感じた。例外的な開発手法を取り、そこに対して全社的にサポートしていく。そこには、縦割り組織で動きが取りにくい大企業のイメージはない。これだけの世界的大企業となっても、時としてこういうことができるのが、トヨタのすごいところだと思った。
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- 感想投稿日 : 2019年1月3日
- 読了日 : 2009年6月3日
- 本棚登録日 : 2019年1月3日
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