嫌われる勇気 特装版 自己啓発の源流「アドラー」の教え

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上根直也【=理系院生×ミニマリスト×投資家】さん 哲学   読み終わった 

以前の自分は哲学に対して,
○日常生活に対して直接的な実益がない
○統一的な答えがない(人によって答えが異なる)
などの理由から学ぶのを意識的にか,無意識的にか避けてきたように思う.

そんな自分が本書を読んでみて感じたのは「思想を学ぶ重要性」である.

もちろん,一冊一度読んだだけで全て理解したなどというつもりは毛頭ない.そもそも全て理解する必要も無い.これは著者が言うように「アドラー心理学はだれもがそこから何かを掘り出すことが出来る共同採掘場」であると感じたからである.つまり,理解が深ければ深いほど良いが,どの理解度であっても何かを得られる,ということである.

得られる何かとはノウハウ的なものではなく,思想である.思想はそれ単体では世界を変えない.行動があって初めて世界は変わる.

一般的なノウハウは行動を直接変えるため,成長を感じやすい.例えば「毎日掃除を欠かさなければ成功する」というノウハウが書かれていたとして,それを素直に行動に移せば成功するかは別として世界は少なからず変わるだろう.

しかし,これには継続性が伴わないことがある.なぜなら行動の下に存在すべき思想が無いからである.思想があればその継続性は大きく伸びるであろう.

これまでの自分が正にそうであった.成功者が「こうすべきだ」と述べていることを愚直に実行に移し,挫折を繰り返してきた.

今なら理由がわかる.「思想がなかったから」であると.今後は安易なノウハウだけに踊らされるのではなく,思考をインストールすることに重きを置きたい.

さて,印象に残ったこと3つと,自身の今後の行動を以下に示す.


○答えとは、誰かに教えてもらうものではなく、自らの手で導き出していくもの。他者から与えられた答えは所詮対症療法に過ぎず、何の価値もない。
→サイエンスをやっている身としては全てに同意するわけにはいかないが(先行研究の否定に繋がりかねない),その答えが導かれたプロセスを理解することが重要であると考えれば合点がいく.論文読解をする際には,結論だけを読むのではなく少なくとも結果と考察を必ず理解した上で,賛成か反対かなどの自分の意見を持つ.

○誰か一人でも縦の関係を築いているとしたら,あなたは自分でも気づかないうちに,あらゆる対人関係を「縦」でとらえている.
→体育会系的な縦社会に長く浸かってきた背景もあり,先生・先輩・同輩・後輩という縦の関係で捉える以外の選択肢を持たなかった自分には衝撃の一言であった.確かに「行為」のレベルで捉えれば,そこには組織に対する明確な貢献度の差はあれど,「存在」として人々に差はない.究極的な思想だが,多くの人がここに囚われているからこそ軋轢を生むのだろう.今後は他者を褒める,怒るなどの上下関係を生む行為は自重し,感謝する,叱ることで横の関係を作る.

○「10人の人がいるとしたら,そのうち1人はどんな事があってもあなたを批判する,2人は互いを全て受け入れ合える親友になれる.残りの7人はどちらでもない人々だ」
→こんなに分かりやすく視野を広げてくれる言葉があるのかと驚きを隠せなかった.つまり親友を増やすためには,自身の考え方をできるだけ多く世の中に発信し,その中で共感してくれる2割の人々と出逢えば良いという一つの答えにたどり着いた.アウトプットを継続し,メッセージを貰ったら必ず返信する.

最も印象に残った言葉は,
「幸福とは,貢献感である」

レビュー投稿日
2020年4月25日
読了日
2020年4月25日
本棚登録日
2020年4月4日
12
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