「物語」と「歴史」の関係、そして科学、文学、宗教との関係を「語る」行為で読み直す一冊(「物語論的歴史哲学」)。
本書によれば人間とは、「諸々の出来事を一定のコンテクストの中に再配置し、さらにそれらを時系列にしたがって再配列することによって、ようやく『歴史』や『世界』について語りはじめることができる」「物語る動物」。
だとすれば、既成の世界イメージを異化する新しい物語の語り部は、文学だけでなく科学の分野からもそして、哲学の文屋からも出現可能。
野家先生といえばローティの紹介者というイメージが強いのですが、本書を一読すると、そのイメージも一新する。哲学紹介者ではなく、日本人の哲学者がここにもひとり。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
物語論的歴史哲学
- 感想投稿日 : 2010年11月16日
- 読了日 : 2010年11月16日
- 本棚登録日 : 2010年11月16日
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