小川原正道『明治の政治家と信仰 クリスチャン民権家の肖像』吉川弘文館、読了。明治の民権家・政治家にはキリスト者が多く存在する(が知られていない)。本書は、片岡健吉、本多庸一、加藤勝弥、村松愛蔵、島田三郎を取りあげその生涯を辿りながら、政治と信仰という外と内の関係を論じる一冊。
5人の評伝としてもコンパクトに要点をおさえ、それぞれの格闘を紹介する力量に驚く。近代日本の「良心」はキリスト教が担ったと言っても過言ではないが、彼ら自身は教会主流派とは言い難い。政治と信仰の相剋の苦悩、葛藤し、迷いは示唆に富む。
http://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b107579.html
「自由や平等の実現、娼婦廃止や貧民救済を目指した彼らは、議会運営や外交・戦争などに対してどう行動したのか。葛藤し、迷い、祈り、そして自身の生きる道を模索した姿から、キリスト教と政治思想との関わりを考える」。お勧めです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
神学
- 感想投稿日 : 2013年3月9日
- 読了日 : 2013年3月9日
- 本棚登録日 : 2013年3月9日
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