畏れ・・・それは今の日本人に足りないものだという。
それがないため、「なぜ人を殺してはいけないの?」と子供は大人に問う。
それを無邪気とは言えない。
畏れを知らないから問うてしまうのだ。
地獄の絵本が昨年あたりに出版されたらしく、ああ、それは良いことなのだろうなと感じた。
悪いことをすれば閻魔さまに地獄行きを命じられ、阿鼻叫喚の泥沼から抜けられない。
そんな馬鹿なと、地獄なんか、ただの絵空言だというが、悪いことをすればバチが当たるということを小さいうちに吹き込まなければ、今の子どもたちにはわからない。
畏れという意味がわからないのだ。
神社のお札やお守りをゴミ箱に捨てられない。
これも畏れの気持ちからくることだ。
神社へ詣でたあとに清々しい気持ちになるのはなぜだろう。
霊というと怖いイメージがあるが、日本人の霊性ということについての対談は興味深く、再読してわからない部分は調べてみたいと思った。
祝詞でも真言でも、写経でもなんでもよいから、10年かけて一つの物を、毎日きちんと行うことが、自分の中の判断基準を確かなものにする方法であるという。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
五木寛之
- 感想投稿日 : 2014年1月2日
- 読了日 : 2014年1月2日
- 本棚登録日 : 2014年1月2日
みんなの感想をみる