八月の六日間

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本棚登録 : 1574
レビュー : 262
著者 :
制作 : 謡口 早苗  大武 尚貴 
yocoさん 日本の小説   読み終わった 

私が山に登り始めたのは、4年前からです。
体力も運動神経もない私が、富士山に登ってみたいというミーハー心で始めた山登り。
年に2、3回のペースですが、ゆるくゆるく登っています。

今回泊まりで山に行くにあたり(結局は、雨の都合で日帰りの山に変更になりましたが)、ずっと気になっていた本書を読みました。
3分の2は登山前に、残りは帰ってきてから。
羊羹やカステラ等を詰めて山への準備をするところにわくわく。今回初めて山に羊羹持って行きましたが、すごくいいですね!体力が回復します。

さて、本書は主人公が40歳目前の女性。
バリバリ仕事をしている女性ですが、恋人や親友との別れを経験して、苦味も喪失感も十分に味わった人生。
ただ、そこをクローズアップするのではなく、長い人生の一部分と捉え、時間が流れ続けます。連作長編集になっていて、章ごとに様々な季節の山に登りながら、時間があっという間に経過します。

冬山に登ることも、1人で登山することも今の私には全く考えられないですが、きっとそんな登山も魅力的なのでしょうね、と感じさせてくれます。
体力のない私は毎回登り始めて30分もすると来たことを後悔し始めるのですが、それでも山に行くのはきっと、非日常が味わえるから。
そして、「あーしんどいなあ」と思っても、いつかそれには終わりがある。途中、心癒されることがある。そんなことを、大げさに言えば人生に重ねて励まされているのかもしれません。

何かが劇的に解決したり、大きなことが起こるわけではない本書。それでも厳しくも美しい自然が人に与えるパワーを感じられる気がしました。

レビュー投稿日
2015年9月6日
読了日
2015年9月6日
本棚登録日
2015年9月6日
5
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