研ぎ澄ませ、研ぎ澄ませ、集中しろ。無駄な時間は1秒だってない。ここで起こるすべてを見つめ、記憶しろ。でなければ生き残ることはできない。
私は今、戦場にいるのだから。
(中略)
戦場の名は、高校という。
当時は気付かなかったけど、振り返ってみるとあれが青春だったとわかる。楽しく笑う日々ばかりでなく、内面で葛藤があり、戦いのあったあの日々を、懐かしく思い出しました。
転校したこともあり、私は2つの高校に通ったけれど、私にとっても高校は戦場だったなあと思う。いじめられていたわけではないけれど、気を張って、自分を何とか守りながら過ごしていた気がします。
それぞれの思惑で入部した天文部。
普段クラスでは交わらないようなメンバーが不思議な縁で結びつく。この適度な距離感やクールな中にもコミカルな会話がツボでした。帯に書かれた「絶対零度の青春小説」というコピーは秀逸だと思う。
誰もが通る青春という道を駆け抜けていく彼らの先に、輝かしい未来がありますように。そう思って本を閉じました。
「誰かを特別にするのは、その人を特別だと思う人の存在。ならば、私たちは、きっとものすごく特別な存在だ」というフレーズが大好きです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本の小説
- 感想投稿日 : 2017年11月22日
- 読了日 : 2017年11月22日
- 本棚登録日 : 2017年11月22日
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