ギンイロノウタ

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本棚登録 : 297
レビュー : 66
著者 :
yocoさん 日本の小説   読み終わった 

いつか、読んでみたいとずっと気になっていた村田沙耶香さん。
なかなか過激な設定のものが多いというのは聞いていました。だから、恐る恐る手に取り、読んでみました。

ちょうど体調を崩していたときだったからでしょうか。
読み終わった後に心臓がばくばくして、恐ろしい世界に引き釣り込まれていくようでした。
これは、心身が弱っているときに読んではいけないやつだ。

「ひかりのあしおと」と「ギンイロノウタ」の2編が読めます。
どちらも喋ることが、自己表現が、苦手な女の子が主人公。
そんな彼女らに世界は優しくなく、彼女たちから見た世界は目眩がするほど生々しく、読んでいるだけで気持ちが悪くなってきさえする。

食事の一節だけでも気持ちが悪くなってしまえる自分がいた。
「虫の卵を大量に茹でたような白米、水彩絵の具を塗りつけたサランラップのような大量のレタス、古い機械油みたいなドレッシング」…
終始こんな調子で、描かれる世界にくらくらと酔ってしまう。小説は小説に過ぎないとはいえ、著者がこんな感性を持ちながら今まで生きてこれたのだとしたら、ものすごいことだ、と思ってしまうくらい、読んでてしんどくなってしまった。

では、もう著者の本なんて読まない!とか、著者とは合わない!と思ったかというと、それは違う。
体調のいい日にまたいつかリベンジしよう。
自分の目では絶対に触れることのない世界に触れる、強烈な体験でした。

レビュー投稿日
2016年5月18日
読了日
2016年5月18日
本棚登録日
2016年5月18日
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