試着室で思い出したら本気の恋だと思う (幻冬舎文庫)

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本棚登録 : 2632
レビュー : 255
著者 :
yocoさん 日本の小説   読み終わった 

「試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。」という胸に刺さるタイトル。この短編集の主人公は、恋する30代前後の女性たちでした。

尾形真理子さんは、博報堂でルミネや資生堂やティファニーなどの広告を手がけているコピーライターの方だそうです。
さすが、コピーライターだ・・・とため息をつきたくなるくらい、最高のフレーズを繰り出すので、思わず著者について調べてしまったほど。
「恋は奇跡。愛は意思。」
これは、著者について調べる中で一目惚れして何度も反芻してしまったフレーズ。

私はコピーライターは「言葉選びが上手い人」だと思っていたら、どうやらそんな簡単なものじゃないようで。
本書を読めばわかるとおり、ターゲットを明確に捉えて、戦略的にメッセージを伝える人でした。

肝心の小説の内容は、全く違う境遇・・・のはずなのに、どの女性の気持ちもちょっとずつわかって、読んでいて、走馬灯のように今までの恋愛を思い出しました。
中でも好きなのは、「悪い女ほど、清楚な服がよく似合う。」と、「好きは、片思い。似合う、は両思い。」
前者の相手は、ずるい男性。
時間を経てどんどん研ぎ澄まされるような女性像は、すこし身近に感じるものでした。「耐える」と「身を引く」以外の選択肢があってもいい、なんてフレーズが身にしみます。
後者の相手は、我が道を行く男性。
やさしいけど、ちょっと言葉が足りなくないだろうか?でも魅力的で、そして女性の気持ちがものすごくわかる。

30代の恋愛を丸ごと肯定してくれるようなこの感じ。久しぶりに服を買いに行きたくなりました。
試着して、自分にぴったり似合う服を手に入れたい。
恋する気持ちを沸き起こす1冊でした。

レビュー投稿日
2016年1月8日
読了日
2016年1月8日
本棚登録日
2016年1月8日
3
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