テンポがよくてノリがいい、当時24歳、広告代理店に勤務していたはあちゅうさんが書いたエンタメ系エッセイ。
普段からよくはあちゅうさんの文章は読んでいますが、これはまた特に文章がノリノリで、読んでいて笑ってばかりでした。
かと思えば「わかる、わかるよ…」となる「自意識過剰あるある」が書かれていて、親近感がわきました。奢ってもらうときの心境とか、メールの返信1つとっても、共感しかない。気にしだしたらキリがないのはわかっているんですけどね。
お笑い要素盛りだくさんで、広告代理店の内実を真面目に知りたい!という人にはもしかしたら向いていないのかもしれないけど、職場の雰囲気や仕事内容が少し垣間見れます。
広告代理店って、何するかイマイチ謎でしたが、本書を読めばイメージがつきます。今日も電車でライザップの広告見かけて、「ああそうか、この胸に刺さる広告もきっと、広告代理店が関わっているんだろうな」なんて思いながら眺めてました。
さて、本書は内容ももちろん面白いんですが、個人的によかったのは仕事や同僚、家族に対する愛情が余すことなく出ているところ。読んでいてなんだかこちらまでほっこり幸せになります。
それにしても、なんてネタに溢れた人生でしょう。おもしろすぎる。
小学校1年生から日記を書いていて、かつブログも長年続けているだけあって、はあちゅうさんにとって文章を書くことというのは、呼吸をすることに等しいくらい欠かせないものかもしれませんね。
そして文字に残すということは、その時代を切り抜いて残しておくということであって、やっぱり新入社員が書いたエッセイだけあって若いな、と思う部分が多々ありますが、今となってはもう書けないものだからこそ貴重なんですよね。
隙間時間に手軽に読めてくすっと笑える、お勧めKindle本でした。
- 感想投稿日 : 2016年5月4日
- 読了日 : 2016年5月4日
- 本棚登録日 : 2016年5月4日
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