林檎の樹 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1953年8月10日発売)
3.57
  • (19)
  • (29)
  • (45)
  • (4)
  • (3)
本棚登録 : 280
感想 : 34
4

妻との旅行で立ち寄ったとある田舎で、男は若かった頃の恋を思い出す。そのように回想として始まる物語。

これは…
なんといっても田舎娘のミーガンが可愛らしい!主人公のシーツをくんかくんかしていた彼女にメロメロです(笑)声を出して笑ってしまいました。
時に情熱的に、時にいじらしく、
心を捕らえて話さない彼女の不思議な魅力に惚れてしまいます。都会に出てきて主人公を探す場面の悲壮感、胸がギリギリと痛むようでした。

ミーガンが素晴らしく愛らしい女性であるだけに、身勝手な主人公にはイライラしてしまいます。彼の気持ちは分かるけど、やっぱり自分本意の言い訳でしかないんですよね。

全編、主人公の語りではありますが、彼に感情移入するのではなく、ミーガンというひとりの女性の恋物語と捉えると、もしかしたら良かったのかもしれません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年11月12日
読了日 : 2013年11月11日
本棚登録日 : 2013年11月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする