半島を出よ (下)

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本棚登録 : 1598
レビュー : 234
著者 :
ussanさん  未設定  読み終わった 

北朝鮮軍に福岡を制圧され、さらなるテロの危険に日本政府は福岡を封鎖する。

「北朝鮮か中国が日本を攻撃したら自動的に米軍が反撃してくれるのだろうと何となくそう思い込んでいた。日本の代わりに米軍が戦ってくれるような錯覚があった。考えてみれば、そんなお人好しの国があるわけがない。」

北朝鮮の後続部隊12万人が博多港に接近するなか、何もできにない日本政府。その一方で、世間一般でいう「普通」に生きられなかった少年達が決死の抵抗を開始。この少年たちそれぞれが爆薬、毒虫、ブーメラン、配管などのスペシャリストで北朝鮮軍を倒そうと画策する。

小説の中やけど平和ボケした日本人の姿をめっちゃリアルに感じる。主人公はいないが一人一人の登場人物の描写がリアルで、北朝鮮軍の登場人物も含めてそれぞれの人物の過去、考え方がおもしろい。日本人だけでなく北朝鮮軍も語り手になる。小説の中で頼りない日本政府、無能なメディアへの皮肉も書かれている。

あとがきによると取材はオフレコを条件に軍事作戦などのことを聞いたり、脱北者にも取材をしたらしい。小説に感じたリアリティーはこれか。参考文献の数もハンパなかった。本当にこんなこと、起こりえるんじゃないかと思えるような小説だった。

レビュー投稿日
2010年12月31日
読了日
2010年12月31日
本棚登録日
2010年12月12日
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