日蓮伝説殺人事件(上) (角川文庫 う 1-32)

著者 :
  • KADOKAWA (1995年4月21日発売)
3.34
  • (5)
  • (2)
  • (28)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 159
感想 : 5
3

 今回の浅見さんは、日蓮を調べる為に甲府へと飛びます。
 基本的に宗教嫌いな浅見さんのこと。
 いやいや始めたんですが、実は日蓮が相当に奥深い人物だとわかり、しきりに感動しています。
 この辺は、作者さんの気持ちがそのまま投影されているんだろうな……と、いうことは最近、わかってきた。
 僕も無宗教なので、その気持ちはわからなくもないですが、実は浅見さん(というか作者さん)かなり過激な宗教観をお持ちで……。
 その辺のところで引いてしまう人は、読まない方がいいと思う。
 まぁ、このところどころある、浅見さんの外見に似合わない過激思想が素敵! といえば、素敵! なんですが。
 まぁ、このシリーズを読んでて思うのは、基本的に作者さんは嘘を吐けない人なんだな……ということかもしれません(苦笑)
 権力に対する嫌悪感とか、そういうのが割と素直に出てきます。
 もう、慣れてるので、出て来てもあんまり問題にはならないのですが、正直、日和見主義な大人になっちまった身としては(苦笑)
「なくてもいいのに……」と思わないことも無いです。
 まぁ、それを差し引いても、浅見さんは十分に魅力的だと思いますが。

 あぁ、脱線しすぎました。本題に戻ります。

 そして、もののついで、とばかりに甲府に出てくる直前にテレビで見た、宝石メーカーを訪ねようとすると、妙な拒絶を受ける。
 浅見さんは、持ち前の幸運と粘り強さから、ついにそのメーカーの場所を見つけ出すんですが、その日のうちに、その宝石メーカーのジュエリーデザイナーが殺される、という事件が発生する。
 そんな偶然とも思えないような事件に、浅見さんが興味を持たないはずもなく……。

 事件について、何となく調べ始める。

 今回のヒロインのお嬢さんは、気の強めのお嬢さん。
 件の宝石メーカーに勤める「宝石鑑定士」なる仕事をしているお嬢さんで、浅見さんにメーカーの場所を教えてくれた本人でもあります。
 彼女は、行方のわからなくなった恋人を探していたのでした。
 そんな彼女ですが、最初は浅見さんをうさんくさいもののように見ていましたが、次第に浅見さんに心引かれて行きます。

 そして、浅見さんは彼女と一緒にその恋人の行方を探し始め、その恋人が残したと思われるメッセージを見つけるのでした。

「日蓮の生まれ給いしこの御堂」

 というメッセージに隠された意味は??

 というような感じでした。
 まぁ、上巻なので、謎が謎を呼ぶ……というようなところで終わっていて。
 ちっとも、メッセージの確信には触れないまま終わってます。

 ちょっとヒロインのお嬢さんが、鼻につく……といえば、鼻につくかもしれない。
 まぁ、なんとかギリギリセーフのラインで僕は平気でしたが。

 まぁ、男の人から見たら、女なんてこんなもんなのかもしれません。
 よくわかんないけどね!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(日本)
感想投稿日 : 2011年12月24日
読了日 : 2009年7月12日
本棚登録日 : 2011年12月24日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする