僕達の恋愛論―泉&由鷹シリーズ (パレット文庫)

著者 :
  • 小学館 (1994年11月1日発売)
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本棚登録 : 23
感想 : 3
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 前作で、「これは友情なんだ」的なことを言い出されて、まさかと思ったんですが、近作ではようやく自分の気持ちを自覚していただけたようで何よりです。

 話の内容としては、せっかくほっとできたと思ったのに、今度は由鷹がラブホテルから女と出てきているところを目撃され、停学になってしまうお話。
 結局のところ、全然自分の手元にはとどまってくれない由鷹に相変わらず和泉は振り回されっぱなしで……という感じ。
 由鷹にはちっとも優しくしてもらえないから、ついつい伊達にフラフラしちゃったりして。
 そして今度はいらない恨みを亜矢から買ったりしてしまう……。

 でも、恨みを買っただけ、学べるものもそれなりにあって、意地を張らずに由鷹に優しくしようと決意したら、ついに由鷹が誰にも会わせたくないはずの由鷹の本命の彼女・彗ちゃんに会いに行くことになる。

 とまぁ、そんな感じでした。
 なんというか、別に何でもいい、と言えば何でもいいんですが……どうして、この話はこんなに由鷹がばっかりがおいしいんだろうねー……とまぁ、考えてしまいます。
 多分、私がこのシリーズを好きになれない一番の理由はそこなんだろうね……

 浮気相手のミス秀栄も。
 本命彼女の彗も。
 亜矢も。
 そして和泉も。

 みんな、由鷹のことが好きで。
 それなりにひどいこともされているのに、誰も由鷹を恨まない。
 普通、これだけ女にだらしない男だったら、一回くらい直接恨みを買って、後ろから刺されてもいいのに……って思わなくもないんですが。
 そうじゃないんだよねー……。
 みんな、由鷹のことが好きだから、周りで勝手に争い合って、誰も直接由鷹には言わない……。

 私にはこういう小説は合わないなー……と想いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(BL)
感想投稿日 : 2011年12月16日
読了日 : 2011年12月15日
本棚登録日 : 2011年12月16日

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