子供たちは森に消えた

  • 早川書房 (1993年11月10日発売)
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感想 : 11
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まさに悪魔の所業。知ってはいたけど、どうしてそうなったのか、背景などをより理解したく手に取った。
ここまで細かく調査して著したことは素直に凄いなと思うし、おそらく非常に貴重な資料として伝えるべきなのでしょう。
ただ、これはどうしようもないのかもしれないけど、チカチーロ逮捕後の情報がそれまでに比べて少ないようで残念だった。
本書は大きく、事件(犠牲者、捜査)、逮捕・その後に分けることができると思うけど、後者の内容を期待するだけにどうしても尻窄み感が…。また、前者が初っ端からとても長いのも気になる。チカチーロ登場が全頁の3分の1か半分近くになってから。犠牲者の情報は必須だし、時代背景も大切だけど、読み物としてはすこしダレてくるかも。
逮捕後は内容によってネット情報(あるいは他書)のが詳しいところも。コストエフや裁判長アクブジャノフへの(著者による?)の批判についてはとても重要な指摘だと思う。悔いの残る内容だし、なるほどと共感できた。
また類似の書籍も読んでみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2018年6月12日
読了日 : 2018年6月12日
本棚登録日 : 2018年6月12日

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