六朝時代の大詩人・陶淵明の作品集。
NHK漢詩紀行の石川忠久による編集です。
杜甫・李白ら唐代の大詩人や、蘇東坡などそれ以降の高名な詩人たちが挙って讃え、日本でもよく知られた詩人です。
唐代以降の漢詩は、事実上この陶淵明に始まると言っていいでしょう。
中国文学の巨大な流れの一つを作り上げた先駆者です。
宮仕えを潔しとせず、早くに郷里に帰って農に勤しみ、その傍ら多くの名詩を残した晴耕雨読の生涯は、中国人が理想とするものでした。
日本文学においても、奈良時代以降には多数の和歌の題材となり、江戸時代の松尾芭蕉や与謝蕪村の俳句、さらには明治の夏目漱石にまで大きな影響を与えました。
「帰去来兮辞」、「帰園田居」、「桃花源記」、「読山海経」、「飲酒」などの名詩を多数収録。
ただし陶淵明の生き方は、逆に言うと役所勤めを続ける忍耐力が無く、人付き合いも苦手な方だったのが原因のようですね(;^_^A
世間の荒波からトンズラして、気楽な田舎暮らしに逃げ込んだということは、本人も認めていますw
結果的には大文学者として歷史に名を残しましたが、本人は偉大な先祖や立派な一族に対して、自身のぐうたらぶりを恥じていたようです(^O^;
ニン、トン♪
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
文芸【古典】
- 感想投稿日 : 2012年2月3日
- 読了日 : 2012年2月3日
- 本棚登録日 : 2011年5月30日
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