i(アイ)

著者 :
  • ポプラ社 (2016年11月30日発売)
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感想 : 633
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アイとは“i(私)”であり“identity"なんだろうなと勝手に解釈する。
西さんの本を読むのは「サラバ」に続いてまだ2冊目だけれど、世界観というか自己肯定感というか共通するテーマが根底に感じられた。他の作品もそうなのだろうか。

この本を読んで、以前にNYで知り合ったネパール系アメリカ人の女性から聞いた話を思い出した。
彼女の妹も、もちろん生まれも育ちもアメリカ。医師の資格を持ち、NYで揺るぎない生活を送る未来があった。しかし自分の中にぽっかりと空いた穴(彼女はemptinessと表現した)を埋められずネパールに渡ったと。

おそらく、多民族国家や、大陸においては養子にかぎらずとも自分の出自、アイデンティティについて考える人は多いのだろう。
日本が特殊なだけで。

そう言った意味で、このようなテーマをストレートに投げかける西さんは今までにない新しい作家という気がしてならない。
ぜひ若い人に読んでほしい。
自分を見つめることは世界に目を向けること。
いい作品でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年2月24日
読了日 : 2017年2月4日
本棚登録日 : 2017年2月4日

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