冷血(上)

3.63
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本棚登録 : 1115
レビュー : 144
著者 :
vilureefさん  未設定  読み終わった 

フィクションでありながらノンフィクションを読んでいるような気分にさせられる小説である。
とにかく描写が細かくリアリティにあふれる。
これだけ事細かく書くためにはどれほどの綿密な取材をしているのだろう。想像するだけで気が遠くなる。

高村薫の作品は「李歐」以来で本作が2作目。
「李歐」はもっとドラマティックで息をつかせぬ展開だったような記憶があるが、本作はどちらかと言うと淡々と語られる。
犯人側になった事件の顛末と警察側の捜査状況が事細かに描かれている。上下二段組みのうんざりするほどの長さだが、決して飽きさせるようなことはなく気づけば上巻が終わっていた。

資産家のエリート歯科医師夫婦とその子供たちの生活と、底辺を生きている犯人達の生きざまの対比が印象的。
本来ならば全く交差するはずのない両者が、惨殺事件の被害者と犯人と言う形になって交わる。
犯人の動機は一体何なのか、疑問を呈する形で上巻は終わっている。

早くも下巻を読み始めた。
☆5つにするか最後まで迷ったけれど、最終的な結論は下巻にて。

レビュー投稿日
2013年3月29日
読了日
2013年3月28日
本棚登録日
2013年3月29日
15
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