アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社 (2006年12月21日発売)
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感想 : 3823
5

現実のなかでふわふわと浮いた気分に浸らせてくれる小説だった。
一見、よくある流行りの小説に読めてしまう。伏線を張っておいてあとで衝撃の事実が判明したり、登場人物が死んでしまったり。もちろんこれらも、細かい技法で読者を喜ばせてくれている、素晴らしい部分であると思う。
しかしそれは、この物語を語る上で一番重要なところではないのだ。
二つの物語が溶けて混ざるかのように段々一つになっていき、そしてまた分離していく…一冊の小説だけで進んでいくそれは、天晴としか言いようがない。
胸にじわりじわりと押し寄せてくるような感情を是非、色々な人に味わってもらいたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年1月5日
読了日 : 2015年1月5日
本棚登録日 : 2015年1月5日

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