滅びゆく思考力: 子どもたちの脳が変わる

  • 大修館書店 (1992年5月1日発売)
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感想 : 8
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一時期もてはやされた右脳信仰を、はたしてそれが正確な認識であるかどうか検証し、読み書きや口話の表現力も、じつは数学的な推論や分析能力にも密接に結びついた、考える力という点で、非常に重要な能力であり、テレビやゲームといった、貧弱な言語環境と視覚中心の刺激
にどっぷりと漬かり、読書の習慣を失いつつある現代の子ども
の脳が、このリテラシーの能力を著しく落としていて、共働き等で、親子の会話や、読み聞かせの時間が少なくなりつつあることも、子どもの脳の変化を起こす要因の一つとなっていることを、科学的に検証しようとしているということである。呼びかけにすぐ反応しない、また、試行錯誤して考えることを
嫌がる傾向なども、テレビやゲームの影響であるらしい。
セサミストリートなどの教育番組も、関連付けのない刺激が
やたらに多いので、こどもによく聞く事や考えることを放棄させるような作用があるという。楽しくなければ学習しなくて良いという宣伝のようなので、
学習に対する粘り強さを失う原因となることが、考えられるという。日本でも、新聞等で、勉強時間が減りつつあることや、精神的幼さ無気力等がよく報じられるが、テレビやゲームの影響と考えるとわかりやすい。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 子どもをめぐる問題
感想投稿日 : 2006年4月7日
本棚登録日 : 2006年4月7日

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