ニコニコ動画が未来をつくる ドワンゴ物語 (アスキー新書)

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本棚登録 : 385
レビュー : 58
著者 :
watu-keiさん その他(一般)   読み終わった 

本書の題名からは「ニコニコ動画を運営する会社」の物語に思えるが、ニコニコ動画が登場するのは最後の二章(第五章、第六章)だけで、その焦点はドワンゴという会社を担ってきた人々-いわゆる“中の人”-の「物語」に当てられている。

ドワンゴという会社は、良く言えば“何でもあり”な会社であり、悪く言えば“行き当たりばったり”な会社である。様々な人間がドワンゴに集まり、そして、時に去っていく。そこにドラマはあるが、お世辞にも「長期的な」とか「一貫した」といった形容詞のつく企業戦略は見出せない(但し、あるサービスを展開する時に、他社との「差別化」をどう打ち出すかといった発想は勉強になった)。だが、本書を読めば、そうした「次に何をするか分からない」といったイメージは、この会社の弱みでもあるかも知れないが、それ以上に強み(≒面白さ)でもあるのだと分かる。

また、本書を読んで驚くのは専門用語の多さである。第一章で、いきなりの横文字ラッシュに頭の中が「?」となる人は少なくないだろう。だが、その用語全てを理解する必要はない。むしろ、このワケが分からない様子こそが、当時-まだWindowsもなかった時代-のPC界の雰囲気をよく表しているのだと思う。そして、こうした時代からPCにはまり込んでいた人々によってドワンゴという会社が立ち上げられたと考えれば、今日のニコニコ動画に漂う-良くも悪くも“いかがわしい”-雰囲気の源流も見えてくるのではないだろうか。

ニコニコ動画-この”胡散臭い“名前の動画共有サービスが発表された時、今日の「躍進」を予測できた人は一体何人いただろか。今や、その名前は広く知れ渡っている。本書は、このサービスを正面から取り上げたものではないが、その源流や背景を知ることで、より一層面白くニコニコ動画を利用できるはずである。

レビュー投稿日
2012年2月26日
読了日
-
本棚登録日
2012年2月26日
1
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