臆病者を自称する高校生・香屋と幼馴染の秋穂は
8月をループする街【架見崎】に招かれる。
まるでゲーム世界のような陣取り合戦が勃発する架見崎において,
人々は自分に特殊能力を設定できる。
攻撃,護身,情報収集…,
しかし臆病者の香屋はその中のどれでもなく,
まさに”「世界」と戦うための能力”を手に入れた。
「臆病者の準備に,過剰なんて言葉はない」
たとえどんな理由があろうと自分が死ぬには足りない。
自分の身に降りかかる全ての恐怖がかえって彼を大胆にさせる。
そんな例外的な能力を持つ彼は,闘うよりも護られることを選んだ。
「ヒーローになるつもりですか?」
「違う。僕はお姫様になりたい」
本書の帯にある言葉に,読み終えてから深く納得する。
「ゲームに勝つためには,ルールに精通しなければならない。
しかし,『世界』と戦うには,ルールの向こう側に辿り着かねばならない」
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ライトノベル
- 感想投稿日 : 2017年11月20日
- 読了日 : 2017年11月20日
- 本棚登録日 : 2017年9月7日
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