資本主義が嫌いな人のための経済学

3.78
  • (21)
  • (21)
  • (29)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 439
レビュー : 38
制作 : 栗原 百代 
whiteprizmさん 経済   読み終わった 

・生産性上昇の計算法は、経済成長率から明らかに説明できることを除外していくというもの。成長がいくらかでも労働者の増員や労働時間の増加によるなら、新しい設備や機械などの資本支出によるなら、それらを除外する。生産性はちょっとロールシャッハテストに似ている。ある人にとって、生産性の向上には教育と「技術革新」への莫大な政府支出が求められる。別の人にとって、産業の果敢な規制緩和とともに大幅減税が必要になる。

・アメリカで自動車を生産するには二つの方法がある。一つはデトロイトで生産する方法、もう一つはアイオワで栽培する方法だ。アイオワで自動車を栽培するには、小麦をトヨタ車に変える特殊技術を活用する。小麦を船に乗せて、太平洋に送り出すのだ。しばらくすると船はトヨタ車を積んで戻ってくる。小麦を太平洋沖で自動車に変えるこの技術は「日本」と呼ばれているが、それはハワイの沖合に浮かぶ先進的なバイオ工場だといってもいいだろう。いずれにせよ、デトロイトの自動車メーカーの労働者が直接競争しているのはアイオワの農民なのである。

・「フェアトレード運動が明らかに示したのは、良質の品を買いたいと言う消費者の意欲を損なわないで、生産者は今日の破壊的な安値の倍の報酬を得られるという事だ」。これはこれで結構なことだが、まったく的外れである。問題は、生産者がその産品の市場価格の二倍報酬を得られて、なおかつ生産を減らすことを納得させられるかどうかなのだ。2001年の全世界のコーヒー供給量1億1500万袋に対し、全需要量は1億500万袋前後だった。

レビュー投稿日
2012年8月22日
読了日
2012年8月22日
本棚登録日
2012年8月22日
1
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『資本主義が嫌いな人のための経済学』のレビューをもっとみる

『資本主義が嫌いな人のための経済学』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

いいね!してくれた人

ツイートする