幻妖能楽集 (怪と幽COMICS)

  • KADOKAWA (2021年11月29日発売)
4.11
  • (6)
  • (9)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 141
感想 : 7
3

日本の伝統芸能では狂言が好きで何度か鑑賞しています。能楽は一度だけだったかな…国立能楽堂で時々開催される初心者向けの企画で解説頼りにしながら。

この書籍。漫画でわかりやすく能に親しめるきっかけづくりとして良本だと思います。短い漫画で興味を誘い、1話ごとについているコラムで話の流れや背景、小道具や仕種の意味が解説される。
能は舞台にわかりやすい大道具や小道具が配されることはなく、舞台上でのお約束ごとと観る側の想像力に、託される部分がとても大きい。そこで事前の知識があるかないかに観劇の楽しさ面白みがどうしても左右される。
その必要な知識をこういったかたちで広めていくのはいい試みだと思います。

ここに収められているなかでは清経と猩々が好きです。
清経の、妻を省みずに己れの命を絶ってしまう独善的な潔さはひとの妻である身から言わせてもらうと身勝手だし非情だし意味わからん、ってなるんですが、清経の立場から見ればきっとやむを得ない選択だったのだろうとわからなくもない。妻のほうだって清経をどれだけ思いやっていられたのだろうか。でもまぁ私自身は女なので清経ひどいなぁという感想が勝ってしまうけど。
猩々は悲劇要素がなくていい話だし、漫画に描かれていた猩々がとても可愛かったので。解説で猩々の専用面の写真を見せていただきたかったかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 物語:吾が国
感想投稿日 : 2022年1月22日
読了日 : 2022年1月22日
本棚登録日 : 2022年1月22日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする