花びらは散る 花は散らない 無常の日本思想 (角川選書 488)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版 (2011年3月25日発売)
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「おのずから」より出で来て「みずから」を流れ「みずから」であるがままに「おのずから」へと帰す。この世もひとの存在も有限であり無常である。それはあきらめであるが絶望ではない。
別れるとき告げる日本語は「さようなら」。
そうならなければならないなら。
「そうならなければならないなら」別れゆく。何を諒承したのかは語らぬまま、受け入れて別れつながっていく。

言葉は世界をつくる。
日本語の構築する世界は、日本語を母語とする私には、心ふるえるうつくしさで、いま、さらけだされている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 智の力
感想投稿日 : 2018年8月12日
読了日 : 2018年8月12日
本棚登録日 : 2015年7月29日

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