読書状況 読み終わった [2023年8月16日]
読書状況 読み終わった [2023年8月14日]
読書状況 読み終わった [2023年8月12日]
読書状況 読み終わった [2023年7月8日]
読書状況 読み終わった [2023年6月28日]
読書状況 読み終わった [2023年6月1日]

アマゾン川流域に住む少数民族へ聖書の普及を試みる伝道師というだけでおもしろいが、アマゾン川流域の自然の脅威に晒されながらピダハン達の"文明"にショックを受け、それでも諦めずにフィールドワークに励み、彼らの価値観を理解するに至って感銘を受け最後には棄教するというドラマ。その軌跡が、言語学的な発見の感動と考察と共に語られていくので、もう最後の章に語られる信仰を棄てる段の言葉の数々の迫力が凄い。ずっと(心の中で)線引いてた。
図書館で借りて読んだがこの本は手元に置いて何度でも読みたい。

2023.5.14読了

2023年5月14日

読書状況 読み終わった [2023年5月14日]
読書状況 読み終わった [2023年3月27日]
読書状況 読み終わった [2023年3月10日]
読書状況 読み終わった [2023年3月10日]

架空の世界を舞台としているが、現実世界や既存の文化、理(ことわり)をベースに練られているので、なんとなく既視感を覚える世界観。むしろ固有の国や文化を使わないことで、病や医療、人の暮らし、自然との関係性などに純粋な思いを馳せることができるようにしたのかな、と。絶妙な距離感。

一方で自然や暮らしの描写が優れているので、かわるがわる登場する異文化にいちいちワクワクして楽しんだ。外国を旅しているような心地だったし、森の中を行く時は登山をしている時の情景を思い出した。

私にとってのクライマックスはヴァンとホッサルの邂逅(4巻冒頭)。最後にヴァンはホッサルに感謝するけど、ホッサル側がヴァンとの対話で得たものは、その血や飛鹿に関する知識などの実利的な情報以上の意味があったと思う。あんな徹夜で人の生死について語り合える出会いがあったら、そりゃお互い人生変わるだろうと思うし、素敵なシーンだなと思う。ここに十分な時間と紙幅を割いてくれたので満足した。
なので正直、その後の玉眼来訪とか黒幕の判明とか黒狼熱の行く末とかについては、もう物語としてあまり気にならなくなってて笑 エピローグとしてサラッと読了。

個人的にはホッサルのキャラクターが魅力的すぎた。高貴な生まれで頭がよくて、正義感や信念があって政治力もそこそこあるだけだったらただのイケメンなのに、身内といる時はクソ生意気で傲慢で意地悪な口の悪い若造とかいう。年上の従者マコウカンとの主従関係が最高。いつか張り倒されてほしい。

2023年2月26日

読書状況 読み終わった [2023年2月26日]

もっと上手いこと言いたいので暫定的な感想として:

下衆とエモが釣り合っててやばい。
この漫画を読んでエモいとか言うとは思わなかったし、言いたくなかったが、下衆であればあるほどエモが輝く…。
ふざけまくった世界観から読ませる頭脳戦を展開してくるところだけでもすごいが、贋札作りくらいから普通に人間ドラマがエモくてとまらん。悔しい。
でもそういうところが"現代のマンガ"だけに唯一許されている形だとも思うので、そこもエモいんだよなぁ…。

2023年3月27日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2023年3月27日]
読書状況 読み終わった [2023年1月24日]
読書状況 読み終わった [2022年11月22日]
読書状況 読み終わった [2022年11月22日]

読了した人の同意がほしくて()日記から転載

ウッウッ…エド死んだか〜〜〜!
まあそうなるよな…
でも白人の中ではなくモホークと共に死んだのがすごくエドの最期として、らしい、というか…
英国のためでもアメリカのためでもない立場で戦場で死ぬというのは、納得できる最後だなあ
船の上とかでもモホークの文化に馴染んでるみたいな描写があって心が暖まったし、書物はアシュリーに届けてもらってたし、医者の活動もしてたし…惨めな最期じゃなくてよかった
モホークの名前を意味で記述してくるのが流石としか言いようがない。美しい湖はぜったいイケメンなんでしょ、そうなんでしょ…!
皆川作品の主人公、大体アシュリーみたいな卑劣で自尊心が強くてでも主体的に行動できないコンプレックスがある人物だよなあ
気まぐれに激したり臆したり誰かに極端に憧憬を抱いたりして女々しくて親近感が湧く
ロディもいい奴でよぉ…完全に今作の陽キャ担当
クラレンスはエドの魅力を描き、白人の立場を代弁し、ロンドンに思いを馳せることで前作からの流れを続かせてくれた、名ワトソン君だったのがよかった 肉体的に踏んだり蹴ったりだったが…
歴史小説として、アメリカ独立戦争下の混乱をコロニストとモホークのハーフ及び新大陸に渡航した一般(?)英国人の立場から体験させるというのもめちゃくちゃややこしいのに凄い臨場感
サスペンスとしてアシュリーの手記から真相に迫ろうとする手法もとっても愉しくて
やはり皆川博子の小説を読む愉しさは半端ないと思い知らされたのであった

2021年12月25日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2021年12月25日]

百万回書かれてる感想だと思うが、大史萌え〜

智子の開発シーンだけは想像力が及ばず読みづらかったが、冒頭の文革シーンからガッツリ引き込まれた
SFというジャンルにこだわらず純文学と捉えてます

2021年1月16日

読書状況 読み終わった [2021年1月16日]

ディアトロフ峠の遭難事件は、冷戦下のソ連、ウラル工科大学の山岳部の経験豊富な学生たちが、ウラル山脈の北側で雪山登山中、一夜にして全員が遭難死するというもの。
著者、当事者、遭難発覚後の遺族や捜索者たち、という3つの視点と時空を行き来しながら、事件の核心に迫る。
この多視点の描写、フィクションではよく見かける手法だったが、私の経験ではノンフィクションでは初めて。著者が「死に山」の謎めいた真相に近付けば近付くほど、当事者たちの山行記録が最期の幕営地であるディアトロフ峠に近付けば近付くほど、引きずりこまれるような感覚で読んだ。

事件そのものが興味深いが、当時のソ連の若者たちの登山文化とはどんなものだったのか、またそれをフロリダ生まれの何の縁もない筈の現代アメリカ人が紐解いていく過程も、冒険譚としておもしろい。
何故こんなにもこの事件に惹かれてしまうのかと自問自答しながら調べ物を進めていく著者の胸中。
ロシア人たちとの「異文化コミュニケーション」の様子。
当事者の若きトレッカー達の行動をかなり精細に記述しながら、彼らの旺盛な冒険心や興奮、厳しい自然に挑む逞しさに対する憧憬と、若者らしい姿の描写にはっきりと親愛が感じられる。

事件の核心に迫ると書いたが、本書の主旨は、事件の真相解明だったのではなく、著者を含め事件に関わった人々の物語という印象だ。
タイトルと書影から、もっと陰惨でスリリングなノンフィクションものかと思っていたが、知的好奇心を満たしつつ、思いがけず暖かみのある読書体験となった。

2020年9月17日

読書状況 読み終わった [2020年9月17日]
読書状況 読み終わった [2019年9月8日]

最初は生々しい複数人による一人称の歴史書といったような感覚で読み進めていたが、終盤の怒涛のミステリー展開にはゾクゾクした。入念すぎる前提部分の上に成り立つ極上のディストピア耽美。堪らん。私にとっての皆川小説は、半分くらい著者の執念を愉しむ為の媒体なのかも。
読み終わると、ミステリー的要素は、ヴァルターの死の真相を追うというのが割と初期からあったんだなあと気付きました。まあそれ以外に結合双生児とか精神感応とか女装趣味とかの怪しいファクターがてんこ盛りなので、私の中では割と埋もれたのですが…。
あのタイミングで出て来たユリアンとツヴェンゲルの結合写真には監督同様ガチで鳥肌。その後の天井の三つの顔も。怖いとか気持ち悪いでは済まない、ここに至るまでの物語を読んできた者のみが味わえる、不快なまでの不気味さ。そこになぜか恍惚とさせられるのが、皆川作品の魅力だと思う。

2019年4月27日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2019年4月27日]
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