忘れられた巨人 (ハヤカワepi文庫)

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本棚登録 : 990
レビュー : 127
制作 : 土屋 政雄 
wistariaminoriさん SFファンタジー小説   読み終わった 

「では、真実とは何だろう。
これが小説に価値がある理由だ。」
(カズオイシグロ)
Eテレ| 2017年 ノーベル文学賞受賞決定!
『 カズオ・イシグロ 文学白熱教室 』アンコール放送
10月8日放送 午後11時00分〜午後11時55分 放送 より

私は子供のころから「本を読むのをやめなさい」と親や学校の先生に注意されるほど、読書が好きだったのに、ここ数年は、ビジネス系の本ばかり。

小説を読むのは苦痛で、出来ないことになっていた。
それがこの怒濤の変化の年末年始に、買ったもののひとつが「忘れられた巨人」。

早く先を知りたいけど読むのがもったいない感じ。久しぶりのこの感覚に何か甦るような嬉しさを感じる。

一章づつ大切に読んでいて、
ある日、目黒線を途中に挟む東横線特急乗り換えの途中で、次の一節を目にしてその暗喩に涙ぐんだ。

「そちの罪がどんなものか、おれにはわからん。だが、ブレヌス卿を信じる。
卿はおまえの排除を望んでおられる」

「わしはアーサー王の騎士であって、ブレヌス卿の歩兵ではない。
 ただの噂や血の違いだけを理由に、異国の人間に武器を向けるようなことはせん。」

まさにいま私達はどちらの立場にもなり得る帰路にいて、もうすぐくる世界の変化のとき、
自らを信じて判断し、行動する勇気を、持てるのだろうか。もうすぐ確実にくるそのときに。

創られた物語だからこそ、
伝えることにできるメッセージがあった。

レビュー投稿日
2018年5月16日
読了日
2018年1月31日
本棚登録日
2018年5月16日
3
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