若者はなぜ正社員になれないのか (ちくま新書)

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本棚登録 : 151
レビュー : 37
著者 :
ほんだなさん 本・雑誌   読み終わった 

AMAZON書評の指摘の通り"「ネットカフェ難民」もそうだが、一見社会問題そうなタイトルで釣り、自分のぐだぐだな独白を読ませるのが著者の手口"。
元引き篭もりのニートがネットカフェ難民を経て、正社員を目指すというストーリーは出来上がっているにも関わらず、最後の最後にそれを放棄してしまう。

おそらく前作はそこそこ売れたのだろう。
著作が社会に受け入れられたことが彼の言う"自分の存在理由"であり、安定を目指す社会に対して必要悪である不安定要素として自分をトリックスター的な存在に見ている節もある。


従来であればこの手の体当たりルポはサブカル誌(QJとか)に掲載されるのが相応しいけれど、ちくま新書というアカデミックな分野も取り扱うシリーズで世に出ると言うのは……新書ブームの影響か、"ウツの時代"がそれを求めているのか。


「文化がないから就職するのだ」と喝破する著者には教養はある。
新書2冊分の文章を(内容は兎も角として日本語としては問題なく)著すことが出来る人間が就職できなかったり、しなくてもよい(食えているわけではないのに)というムードを後生に伝えると言う意味では本書の価値はあるとは思う。

個人的には「文化がないから就職するのだ」という件は同調を覚えた。
ごく少数しか知らないとはいえ、概ね大企業の社員というのは教養が無い。
無論、例外もいるが、これは文化度が低いから安定を求めるのか? などと考えてしまう。

こういう脱線の部分は読ませるものがある(おそらく著者の集中力の散漫さを物語っている。だからと言って、芸術家さんだとは思わないけれど)。

レビュー投稿日
2018年11月20日
読了日
2010年2月15日
本棚登録日
2018年11月20日
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