音楽とファッション 6つの現代的視点

  • リットーミュージック (2022年7月23日発売)
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感想 : 10
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DJとしても活躍しBeamsでクリエイティブ・ディレクターとしても活躍された青野賢一こそ音楽とファッションという題目にこれほど相応しい人もいないだろうとそれなりの期待をもって読んだ。

……正直、もう一歩踏み込んで欲しかった。
雑誌などに寄稿してきた原稿を編纂したこの本は音楽でいえば恰好の編集盤だ。
自分と著者の接点といえば専らディープな内容、通好みの選曲で編まれたコンピレーションアルバムの編纂者あるいは解説者としてだった。

この”コンピ”は『フリーソウル』シリーズのような印象を持った。
いまの音楽とファッションを読み説くための第一歩としては申し分ない内容だろう。

ただ、自分としてはもっと深く切り込んで欲しかった。
コンピで喩えるならば未CD化曲や未発表曲も織り込んでいるモノ。あるいはこんな切り口もあるのかと唸るようなモノ。

初の単著(Kindleでエッセイ集を出しているようだけれど全国の書店にならぶ単行本としては初)なので仕方がないというか順当なのだろうけれど。

このテーマについてここからという第一歩目の本としてはオススメできる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2022年10月22日
読了日 : 2022年10月22日
本棚登録日 : 2022年10月22日

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