砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2009年2月22日発売)
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感想 : 1337
5

読み終えたあと、
「だけもなぁ、海野。おまえには生き抜く気、あったのかよ…?」
という担任の先生の言葉が残り続けました。
藻屑は生き抜きたいという気持ちが湧かないくらいの残酷な仕打ちを父親から受けてたのかも…

「ほんとうはね、ほんとの友達を探しにきたの。大事な友達。ぼくのためにすげーがんばってくれる感じの友達。そいつがみつからないと、海の藻屑になっちゃうの」
この藻屑のセリフも引っかかります。
藻屑が行方不明になった時、主人公は必死に彼女を探しているので、ほんとの友達を探すという目的は果たされているようですが、「海の藻屑になる」ということが人魚姫の「泡になる」ことや「死」と同じような意味だとするなら目的は果たされていない、間に合わなかったようにも感じます。

難しい。
たくさんの人が助けようとしているのに、助からない命。本人が助かりたいと思っていないのにどうしたら助けられるのか、、、

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年12月7日
読了日 : 2019年12月7日
本棚登録日 : 2019年12月7日

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